明日を見る放射線治療医から

人々へ
放射線治療医からのメッセージ
大切なメモ

削除されたニュース発見

2011-03-31 19:09:22 | 原子炉の状況
http://www.mbs.jp/news/jnn_4678396_zen.shtml
をクリックすると

このニュースは更新されました。

MBSニュース MBS毎日放送の動画ニュースサイトはこちらです

http://www.mbs.jp/news/

で、消えています。

もと記事は

福島第一原発4号機の状態を(米国の無人飛行機Global Hawkが)赤外線で調査した結果、使用済み核燃料の保管プールの"外"に強い発熱体があるとみられることがわかった。

政府はこの映像の公開を拒否してしばらくしてから、赤外線でないほうの映像を公開しました。

公開拒否の理由は画像が鮮明でないとか

 溶融した炉心が(そのとき壊れていないと政府がいっていた)格納容器の外にあることを示唆する画像と解釈できます。
 
 それは今どのようになっているのでしょうか?
 
 大量の注水によってうまく水の中でしょうか?

もし、その映像が、4号機でなく3号機で、あれば、mox燃料棒が外にあることになる。

mbs:毎日は、人々の味方をすると思っていたけれど... やはり御用だったか。

 おかしいと思っていた。奈良の煽り報道といい、福島の煽りといい、患者を治療する医師と、患者を引き離して正義面。本当の正義は、目的が同じ人びとを束ねて、力を生み出すこと。

 毎日の記者から、編集方針を伺ったことがある。協力して欲しいテーマは、○○県の医療の暗部を暴く、で。これによいニュースねたは無いか?
 これが社の方針だということで、聞いてびっくりした。2時間その記者に説教した。
 彼女は他府県に転勤になったけれど。

 次は、同じテーマでも何でもよいから、患者さんたちを集めてきて、公開同然で、毎日の記者といっしょに取材や意見交換会をやろうと思う。
 

  

 
 
 

 




今日心に残った一言

2011-03-31 18:29:54 | 日記
これで日本も目覚めねばいかんな。

今日の最後に診察した患者さんの言葉です。

まだ若い、私と同じ年代の女性の患者さんです。

近ずく自分の死を理解し、
 大切なことを、直視し、
 澄んだ瞳の置くから出る、今生きている彼女の
 一言一言が宝石のように美しく、
 真理に輝きながら、耳に残ります。

それを聞くことができる私に与えられるだろう使命を思います。

その使命にそむかないことを誓わずにいられませんでした。


局所的に再臨界している IAEA 30日

2011-03-31 06:20:58 | 原子炉の状況
下の引用ニュースの解説。

IAEAは嘘は言いませんが口は重いです。

ここでいうのは 部分的でゆっくりした臨界状態があるということです。
  ネット上で再臨界ということばはあまり明確な定義なしに使われていて混乱していますが、その字の通り、再び超臨界状態にあるということです。
  再び、というのは本質から切り離せます。問題は制御できないということです。超臨界状態には遅発超臨界と速発超臨界状態に分けられます。

日本政府の対応も、この可能性を無視した対応でなく、むしろこの可能性をよく意識して、比較的冷静に相当の努力をしているように見えます。
それで合格点かというと、そうでもないかもしれません。が、わかっているスタッフは少なすぎますし、漏れるとパニックになるという認識でしょう。

局所的な再臨界(局所的な遅発超臨界)の説明はこのブログでもまとめています。
これは、ずーっと発生しています。

私の推測では制御棒の入った部分ではその状態では臨界しにくいので
 部分溶融した炉心が、どこかで集まって再臨界(遅発超臨界状態)していると考えられます。
 これを疑うべき部分は、一度赤外線カメラで捕らえられています。(くりかえし報道されませんが米軍の無人飛行機はこれを検知。)

この規模は小さく、非常にラッキーなことです。
 大きくなる可能性は、炉心の溶融が進行すると、おおいにあります。
 解けたチョコレートがなべのそこに集まるように、より集まってくるでしょう。

規模の小さく、急速に拡大しない再臨界は、遅発超臨界とされます。
 原子炉稼働中はこの状態で、制御棒を入れて制御します。
 いまの状態が、遅発超臨界として、原子炉正常稼働中と異なるのは、制御棒でわって入ることができ無いので
 制御困難なのです。
 もし、これを、遠隔操作ロボットで、分けてしまえば(塊の間に制御棒と同じ物質(熱中性子の吸収断面積が大きいハフニウムHfを主体とするもの)を入れる)制御できる可能性があると、考えられます(私の考え)。
 解決のためには、まず、遠隔操作ロボットを、ホットスポットに送り込み、まず制御板を挿入して冷温停止に近い状態にする必要があります。安定化させるにはこの周りをプールにして、水を還流する必要があります。

失敗するとピコ秒単位で、2000トンのウラン(チェルノブイリの20000倍)の連鎖核反応(核爆発)が発生する可能性があります。前にも言いましたが走馬灯をまわす時間がありません。
 
世界は総力を上げてこの解決を図らざるを得ません。

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IAEA原子力安全局:福島第一原発、局所的に再臨界の可能性も(1)


  3月30日(ブルームバーグ):国際原子力機関(IAEA)は30日のウィーンでの記者会見で、東京電力福島第1原子力発電について、「再臨界」の可能性もあるとみて、分析作業を進めていることを明らかにした。

  IAEA原子力安全局担当のデニス・フローリー事務次長は30日、「最終判断ではない」と発言。「局所的に起こる可能性があり、放出が増える可能性もある」と述べた。


翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba schiba4@bloomberg.netEditor:Tsuneo Yamahiro

更新日時: 2011/03/31 04:44 JST
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3月31日 小康 危険は同じ 花見

2011-03-31 05:53:04 | 本日の状況 まとめ
今日は3月31日

原子炉の状態は危険なままへとへとになるような作業が続くだろう。

いったいどれだけの代償を払えばいいのか?

世界中を汚染してしまった、そして核爆発の危機にさらしてしまった責任まで背負ってしまった日本。

その割りに無自覚。

あきれられるだろう。

私たちの部局では、毎年恒例の花見会の日程が決まった。

私は別の勉強会があるので行けないけれど、黙祷から入るのだろうか。

反省から入るのだろうか?

お役人厨のような責任転嫁の上手な人、地震のあと、原子炉の危機が出たときに、
冷やしたらいいだけだ、騒ぎ立てるのはそれを知らない無知な人たちだと公言してていた人、

彼らは花見がうまい。

私はここですごく孤独だ。


重要 有用 ドイツ・ノルウェーからの被曝予想 

2011-03-30 07:41:55 | 本日の状況 まとめ





放射能雲予報リンク集
http://www.hir-net.com/link/weather/racloud.html

ドイツ・ノルウェーはChelnobylでも苦労した国です。
Norsk institutt for luftforskning, Fukushima — Atmospheric Transport, Total Column I-131(ノルウェー大気研究所. 福島 - 大気移動. ヨウ素131全層)〈Norsk institutt for luftforskning(NILU; ノルウェー大気研究所)運営〉《英語》 http://transport.nilu.no/products/browser/fpv_fuku?fpp=conccol_I-131_;region=Japan



http://www.francemedianews.com/article-70479129.html
Mardi 29 mars 2011
佐藤栄佐久前福島県知事インタビュー(仏ル・モンド紙)
3月29日付 Le Monde

 仏ル・モンド紙は29日付紙面で、1988年から2006年まで福島県知事(当選5回)を務めた佐藤栄佐久氏のインタビューを掲載している。元外交官で衆議院議員でもあった佐藤氏は任期中に小泉純一郎元首相の改革政策に反対し、東京電力福島原発に闘いを挑んだことでも有名である。

 インタビューの中で佐藤前知事は、「2002年、福島第一原発の原子炉2機で炉心を包む部分に損害があるとした検査報告を東京電力が改ざんしたことを認める原子力安全・保安院の書類を受け取った。東電と原子炉の機能を監視することが目的の保安院が、その事実を2年間も秘密にしていたことは受け入れがたいことだった。」この不祥事により福島原発では第1号機が運転停止され、その翌年には東電管内16の原子炉が検査のため停止された。前知事は、「今回の危機が発生するまで改ざん問題が頭から離れなかっだが、恐れていたことが現実となった。」と語る。さらに佐藤前知事は任期中の2000年以降、東京電力の下請け会社社員から「原発の安全基準が守られていない」という内容の内部告発を20通以上も受け取っていた。下請け会社の社員達は労働条件の悪さを理由に自らの安全に不安を感じてお り、原発内の検査作業も指針が決める2倍のスピードでこなさなければならなかったという。前知事は「(告発した人の)氏名を伏せて保安院に手紙の内容を伝えたが、2006年に知事の任期を終えるまで返答はなかった」と証言する。
 また佐藤前知事は、同紙の「今回の原子力危機は東電の責任か?」という質問に対し、「今回の大災害は人間の不注意過信によって引き起こされたもの。経済産業省から独立した監視機関を設置することが数年前から叫ばれているが、現時点では監督官庁は原発建設を推進するための行政機関でしかなく、(原発に対して)監視の目を光らせることができない。日本は民主主義国家と言われているが、それはある程度までで、多くの決定が不明瞭な利益算段のために行われ、また多くの分野が汚職によって生まれている」と語った。

インタビュー:Philippe Pons Le Monde 東京特派員
"La catastrophe actuelle a été provoquée par l'imprudence des hommes", Le Monde, 29/03/2011
(仏語記事からの和訳抜粋)


The Japanese Government, IAEA & the Mainline Media all lied.
http://www.infiniteunknown.net/2011/03/24/dr-chris-busby-fukushima-now-72000-times-hiroshima-radiation/


The Fukushima plant has 1760 tonnes of fresh
and used nuclear fuel on site
An unknown amount has been damaged
The Chernobyl reactor had 180 tonnes

このサイトはアンチUSAなので、あまりお勧めはしませんが...
https://kewe.cc/


3月30日 本日のチェックは 文部科学省のデータ

2011-03-30 06:15:18 | 本日の状況 まとめ
東京電力の福島第一原子力発電所のプレスリリースは相変わらず非常に貧弱で、テレビ報道のほうが早い状態です。
 
 http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/2010-j.html
 

 6時のライブ画像は、依然としてなにかあがっているように見えますが変わりありません。
 あがっている湯気か煙かこれが何かわかりません。煙は出ているように見えます。
 写真はもとのサイトをご覧ください。

 http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/camera/index-j.html

 
東海・東海第二発電所の放射線監視状況(トレンドグラフ)
 低下傾向です。低下はfallloutのヨードの半減期を反映したものと思います。セシウム分は変化ないでしょう。
 セシウム分に対して、一定の割合の範囲で他の物質が含まれていると考えられますが、詳細なデータはありません。
  いくつかの海外のシミュレーションデータが参考になるでしょう。
 原発からのガンマ線は10%も無いと考えられます。距離の因子についてのこのブログ参照のこと


国内で大切な情報としてほぼ信頼できるデータが手に入るようになりました。

東京都の空中の放射線量
 大体 0.1microGy/h, 平時の3倍程度です。 http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/report/report_table.do.html
  戸外の大気中の値ですので、falloutによるものと考えられます。
  もしこの程度のガンマ線を全身に浴び続けても(まずはせいぜい皮膚と肺です)、妊娠していないならそれだけなら全くどうってないのですが、
  falloutからの放射線の場合は内部被曝を考えるとなるべく浴びたくありません。
 
  falloutは雨に多く含まれますので、雨にぬれないことなど大切です。
  いまの時点では
  すこしでも放射能を避けなければいけないようになったときのための、被曝節約ライフを日ごろから実践・慣れておくようにしましょう。
  サバイバルのために。
  
  この空中の放射能は、ごく微量の原子炉から届くガンマ線もあるでしょうが、大半がヨウ素やセシウムの降下物だと思います。
  その健康への影響をきっちり計算しようと思えば、「内部被曝」量への「換算係数」でできます。「」で検索してみてください。
     このブログのどこかで、紹介したように思います。えー。。。。
  
  でもヨウ素分やセシウム分がわかりません...わかっていればいいのですが...
  それならいつでもエクセルで出せるのですが...  
 
  ところで、
  こういう、専門の学者さんたちは生活のレベルまでちゃんと計算しテ欲しいですね。
  学問は論文を書いて出世するためなら止めておしまい!


各地の降下物や放射線データです。
 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/29/1303977_28_29.pdf
 でも、これは、農産物などでのデータではないので要注意です。
 農産物で出た場合、たいていはニュースにはならず廃棄処分されるでしょう。厳しい基準値のためにそういうことも正当化されるでしょうけれど、廃棄が多いと流通量に影響し、ひいて価格・生産計画に影響しますので、情報は大切と考えますし、自治体は実数把握に努め、省庁は補償計画・生産計画の指導に関与しなければいけません。
 生体濃縮系のかかる、海では魚介海草、陸では野菜・肉・ミルクについてはこれから安全を確認すべきでしょう。非常に幸いなことに日本は偏西風のおかげで、排出された放射能のほとんどを、まずはまのがれています。
 
 今日は、おわりに、癌の増加についてのべます
 人間はほうっておいても年齢が進むと癌になるか血管が破綻(閉塞)します。日本ではX線CTなどによる放射線の余剰発ガンが3.2%と世界に群を抜いて高いJapapagos島なのですが、今回の事件での放射線の増加が有為な発ガン率の増加につながるとは、リベラル派な私でもなかなか思えません。小児は除き、ですが。人口減少もあるので、この事故を契機にがん治療を推進する必要が増大するようには思えません。
 作業員の骨髄移植の準備まで叫ばれていますが、普通は管理できるはずだけれど、ありうる被曝事故に備えるという点では必要かつ有用と思います。


あと、教えてgooの 原発推進派の政治家を教えて下さい のスレッドが面白いです。
 http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6590763.html
 

爆縮implosion 核爆発の可能性

2011-03-29 10:54:37 | 原子炉の状況

格納容器のなかで爆発が起こると、いわゆる爆縮implosionが可能になるのではないかと心配されます。

 格納容器は耐圧で、均等に圧力がかかる構造です。
 一方、
 原子爆弾は、それがうまく均等に同じタイミングで爆発できるように工夫されています。
 炉心が引っ付く方向に力が働くと、引っ付いた炉心が爆縮implosionする可能性はたかくなります。
 また、炉心から出る中性子が多いと、それほど強い力で爆縮しなくとも、おなじような連鎖反応を生み出すことができます。
 IAEAなどは、ウランの量や、空間あたりの質量の配置を知っていますが、核爆発がありえないことを宣言していません。 

うまくひとつだけ圧爆発したときに、容器がぱくりと割れて、implosionしないならば、Chernobylの100倍程度の汚染だけですみますが、
 ひとつでもimplosionすると、2千㌧のウランが連鎖反応する可能性は否定できません。

 なお、管総理大臣は原子工学者で社会的責任論の学者を参与につけましたが彼はimplosionの専門家ではありません。
 ですから、冷やすのを見守るしかできないと考えます。
 役人に囲まれて、ネットワークのほとんどない彼が、参与と得ても有効な働きができるようになかなかおもえません。
 もし参与になにかできるとすれば、IAEAや他の核兵器の専門家との橋渡しでしょう。

保安院のほうはしっかり腰をすえていてリーク対策にいそいで踏み切る様子が無いので、まず妙なボタンを押すことはないでしょう。
 事故が起きて最初にさっと非難したのは、保安院の人たちなので、彼らは、ある程度のリスクや筋書きがわかっていたと考えられます。
 たぶん今は命がけで冷やす作業です。
 
放射線のたまり水についても、実は想定内であったはずですが、
 公式に議論できない課題であったために、お役人厨ですので、なんら構造的な対策を立てることができなかったと考えられます。

爆縮implosion および核爆発の可能性はリークの穴が(浮遊物や破片などで)不用意に詰まってしまったときには急激に高くなると考えられます。
 水を入れて攪拌力がでるとこの可能性があがりますが、少しづつ入れると炉心溶融が進みます。こんな厄介なパラドックスがたくさんあります。
 その辺は、事実を隠蔽された作業員には判断できるまでもないでしょう。最後のボタンを知らずに押すのは彼らの可能性もあります。

東京電力からはとうとう本日朝のプレス発表が落ちてしまいました。危ない...
 http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/2010-j.html

私なら、じゃじゃ漏れにするためのを穴をたくさんあけ、循環装置を立て直すでしょう。
 また、ゴミ除去を行うでしょう。
 水が透明だったかどうかの情報もありません。
 事故にあった社員のインタビューは禁じられ、情報の共有はここでも息の根を止められました。

私が米国なら、国連の名の元に日本を実効支配するでしょう。たぶん、日本は誰も反対しないでしょう。
 これだけ政府が信用されていないのに革命もない国というのは、不思議です。
 人々が自分自身を信じていないからかもしれません。



  




 
 
 


まだ煙は少しあるけれど落ち着いた。

2011-03-29 10:24:46 | 本日の状況 まとめ
東海村のモニタリングポストの値もゆっくり下がってきて、
 少し前に、ぽんぽんと爆発して、fallout(放射性降下物)がいっぺんに増えたときからは静かになりました。
 
 1-3号機方面ではまだ煙のようなものが見えます。ニュースにはのりませんが。まあ、人々は見れば不安になるので、報道しないだけですから気になりません。


よかったですね。桜も咲きました。

 毎日天気図も引用していましたが、ここで休憩しますし、
 月の引力が1.3倍になるkilling moonも過ぎました。
  これが、ぺりぺりと、プレートをめくってこの大きな地震ができましたが。
  
  地震・津波の準備はできているでしょうから、今の態勢で、待機でいいでしょう。


核爆発や爆縮implosionについて別の項目を立てます。


 

 
 

配管リーク

2011-03-28 06:35:23 | 原子炉の状況

問題は配管ジョイントからのリーク

1.更なる配管リークの可能性
 真水を循環させると、海水循環で析出した塩分はもう一度溶解し、リークスポットが拡大する可能性がある。
 リーク部分は防錆処理が無い部分であり、錆膨張によってリークが低下するが、真水循環は錆を除去し、再びリークをもたらす可能性がある。
 リークの拡大により、放射性物質を含んだ水の除去が、再度必要なことが発生しうる。

2.原因.配管強度の劣化の原因は 単純に津波がきたためでは説明が付かない。
  ポンプが止まったことでも説明が付かない。
  ポンプ停止は圧力上昇の許容範囲内であったはずである。耐圧設計はポンプ停止に備えている。

  ここからいえるのはもともとの配管強度に設計上でなく施工上の問題があったことである。
  これは、配管構築作業が、非専門家によっていることによる(さまざまな証言)。
  つまり、配管のチェックするのではなく(チェックに限界がある)、どこを誰が工事したか、チェックする必要があった。
 
  配管構築作業に関しては、下請け・孫受け・の構造では、最終的にアルバイトや日雇いが、溶接などを担当することがある。
  この作業は外部委託であり、質的な基準で、会社の正規雇用者。正規操業状態をどれだけ調べても出てこない。
  外部委託された企業は、さらに、その仕事を外部に委託しで、その流れはまるで巧妙なマネーロンダリングである。
  多くの場合、彼らは本当の仕事のゴールや要求された質的な確実性が、安全性とともに理解できていない。
  放射性の水溜りに入った作業員と同じことは、配管溶接でも繰り返されていた。それらはBBCでも取材されている(別項目参照)。
  水溜りに入った作業員は、下請けの正社員だったかどうかすら、怪しい。水溜りに入った作業員は正当な知識を持っていなかったことはその危険の冒し方によって証明されている。
  
  参考:原発労働者に関係して
    :http://www.jca.apc.org/mihama/rosai/elmundo030608.htm
     http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=92fP58sMYus
     http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=pJeiwVtRaQ8
     http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=mgLUTKxItt4

   

予測される核分裂物質は

2011-03-28 06:14:21 | 放射線防護
1.今後、測定すればさまざまな核分裂物質が発見されるだろうが、それらは予測可能であり、問題は予測どおりであったか無かったかである。
発見自体は、計測すれば必ずそこにあるものであることはわかっており、”問題を発見した”のではない。



2.セシウム・ヨードのそれぞれの関与は発表されていないが、
 (今後の予測のために発表すべきである)

 A.リアクターから出る大半は、もっとも低融点の(熱揮発性のもっとも高い)高いヨード。
   しかがって、主成分のヨード131の半減期(8日)に従って、残留する放射能は低下する。セシウムの飛散は爆発によるものでこの量が不明。
   海水中のセシウムは爆発と溶出して生成されたイオン化合物によるもの。ヨウ化とか塩化したセシウムなど。
   
 B.さまざまな物質が拡散したが、微量の物質により直ちに大きな影響が出るとは考えにくい。
   これらは、調査を行い、詳細な分析によって、可能な影響が推測できる。
   たとえば、放射性プルトニウム、は、半減期は長いので毒性が強いとされるが、
   同じ量を微量で長期間被曝することのほうが、同じ量を短期間で被曝するよりもはるかに健康に与える影響な少ないために
   発ガンの誘引にはなりにくい(現実に、プルトニウムでの発ガンは少ないことが知られている)。
   現在の報道が行っているような騒ぎ立ての必要はない。

3.福島原発のリアクター1,2,3はまだ部分溶融が制御できていないが、それらは部分的な遅発超臨界状態であり、
 中性子の影響が、同じ状態を維持するか、時間とともに低下することが予想されるために、今後は制御可能と考えられる。
 それは稼動状態と同じ。


3月27日のお天気と放射能の概観

2011-03-27 10:54:48 | 本日の状況 まとめ
東海村のモニタリングポスト
 やっぱりちょっとづつ低下傾向、範囲390nGy/h-800nGy/hぐらい。




アメダスは微風 晴れっぽいけど
 茨城県の北部のみ、ちょい北東から入る風。東にいけー、西風がんばれ 

 

福島の様子
 朝9時ぐらいかな
 晴れ 煙なし
 おはよう
 


第一原発:原子炉が6、使用済み核燃料プール6つ。今のところ外観は静かに中は必死の復旧作業中。
火が出ませんように、塩水まいたので、ショートしまくるかも知れないけど、作業員のみんなが、なにか燃えて変なガスを吸わないですむように祈ります。

それから、阿武隈のふるさとが困っています。
谷あいは、ヨードやセシウムを含んだ水が山の斜面を流れてたまります。

日本とウクライナの違いは、雨でFalloutが、早く浄化されることを祈れることではないかと思います。

阿武隈のふるさとを、間違っても(不用意に土の除去などで)破壊(人災です)しないように、祈ります。

13火山、地震後に活発化「1~2カ月は注意必要」

2011-03-27 09:58:35 | 地震 活断層 プレート 火山
この情報
ーーーー
13火山、地震後に活発化「1~2カ月は注意必要」
2011.3.26 17:49
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110326/dst11032617520045-n1.htm
引用
東日本大震災後に、周辺で地震活動が活発になった活火山が少なくとも全国で13あることが26日、気象庁などへの取材で分かった。専門家は「1~2カ月は注意深く観測する必要がある」と指摘している。地震の増加が観測されたのは、関東や中部の(1)日光白根山(2)富士山(3)箱根山(4)焼岳(5)乗鞍岳(6)伊豆大島(7)新島(8)神津島、九州の(9)鶴見岳・伽藍岳(10)九重山(11)阿蘇山、南西諸島の(12)中之島(13)諏訪之瀬島。大半は11日の巨大地震直後から地震が増え、翌日には収まったが、箱根山、焼岳、富士山の周辺では25日時点でも地震活動が継続。 静岡大の小山真人教授(火山学)は「巨大地震により、地殻のひずみが解放された領域がある一方で、別の領域のひずみは蓄積され、東日本全体の地殻の状態が不安定になってしまった」と警鐘を鳴らしている。
ーーーー

← そういや、宮崎で何か噴火していなかったか?
 と、と、1月末あたりからぼつぼつ噴火していたはず。
 調べると、3月2日から入山規制かかっているやん。それがリストに乗らずに外にそれだけあるのか.....
 
 それにe-pisco(websiteあり)の大気中イオン観測点では、22日兵庫県川西で振り切れていたし。心配このうえない。天命天命。
 といいつつも、
 気象庁の気象衛星画像をみると、地震雲みたいなのはみないなあ(水蒸気)。
 (ホーム > 防災気象情報 > 気象衛星 )便利。
 ヨシっ!!


サテ別の報道。

http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/110324/cpd1103240503008-n1.htm
引用ーーーー
地震発生の仕組み解明へ前進 (1/2ページ)
2011.3.24 05:00
2004年のインドネシア・スマトラ沖地震でスリランカの沿岸に押し寄せる津波。太平洋地域の地震発生リスクが高まる可能性が指摘されている(DigitalGlobe提供)【拡大】
 7メートルもの津波が陸地を襲った東日本大震災により、地殻変動に関するいくつかの謎が解明されようとしている。太平洋地域では、今後も長期的に大地震が発生する可能性がある。
 ジェット推進研究所(米カリフォルニア州)の主任研究員、エリック・フィールディング氏は取材に文書で回答し、「太平洋やその他の地域で発生する同様の事象のリスクについて、大幅に理解が深まるだろう」と指摘した。同研究所は、日本からのデータを基に今後の地殻プレート変動の予想に協力している。
 近年まで、データ不足のために地震を正確に予測することは困難だった。しかし、2004年のインドネシア・スマトラ沖地震や10年のチリ地震で得られた地球物理学的な知見に加え、今回の日本の地震を分析することにより、世界各地にモザイク状に存在するプレートの移動と地震発生の仕組みに関する研究は一段と進むだろう。
 日本やスマトラ島は、太平洋海盆を取り囲む火山と断層が連なる「環太平洋火山帯」に位置する。イタリア地質火山学協会(ローマ)のアントニオ・ピエサンティ氏は「04年まで、ほとんどの地球物理学者は、環太平洋火山帯で巨大地震を起こす可能性があるのはごく限られた地域だと考えていた。しかし、スマトラ沖地震、さらには今回の地震をみると、環太平洋火山帯のどの部分でもマグニチュード(M)9以上の地震が起こりうるという可能性を深刻に考慮せざるを得ないだろう」と指摘した。
M9を上回ったスマトラ沖地震では、約3年後の07年9月12日に起きたM8.4の余震でさらに何百人もの死者が出た。この余震は、あるプレートに他のプレートの下に沈み込む圧力がかかる「沈み込み帯」で発生した。
 米地質調査所によれば、東日本大震災は太平洋プレートが北米プレートに沈み込む場所、あるいはその近辺で発生した。
 英リバプール大学で地球の内部力学を教えるアンドレアス・ライトブロック教授は「今回の地震は、今まで入手できなかった質の高いデータを大量にもたらしている。新たなデータが手に入ったことで、過去の大地震の発生時や発生後の実際のプレートのずれについて、より詳しい理解が進みつつある」と述べた。(ブルームバーグ Jonathan Tirone) 
ーーーーーーーーーーーー引用終わり

プレートの配置の報道
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110324-00000611-yom-sci
ーーーーーーーーーーーーーーーーー引用始まり
東日本巨大地震を引き起こした地殻の破壊が茨城県沖で止まったのは、フィリピン海プレート(岩板)によるものであることが、海洋研究開発機構の調査でわかった。
地殻の破壊は、宮城県沖から北と南へそれぞれ進んでいったが、南下していった破壊は、茨城県沖と房総沖の境にある同プレートの北東端でちょうど止まったとしている。
一般に、余震の発生領域は、地震を引き起こした地殻の破壊が起きた領域とほぼ同じであると考えられている。同機構がこれまでの探査で分かっていた茨城県沖の地下構造と、余震の発生領域を比較した結果、余震の発生領域の南限がフィリピン海プレートの北東端に一致していることが判明。同プレートの北東端が、地殻破壊の房総半島沖への南下を食い止めたとみている。
日本列島の太平洋沖合では、東日本をのせた北米プレートに太平洋プレートが沈み込む一方、西日本をのせたユーラシアプレートにフィリピン海プレートが沈み込んでいる。
しかし、関東地方では地殻構造が複雑で、北米プレートの下にフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込む3重構造。茨城県沖は太平洋プレートの上にのるプレートが、北米プレートからフィリピン海プレートに代わる場所にあたっている。
同機構の小平秀一上席研究員は「東海地震や南海地震の発生にかかわるフィリピン海プレートへの巨大地震の影響を評価していきたい」と話している。
最終更新:3月24日(木)14時45分

ーーーーーーーーーーーーーー引用終わり

なるほど勉強になる。
プレートとマグマの関係を考えると、
今回の地震で移動した陸地の距離は数メートル以内、プレートの移動距離も数メートル以内。大量のマグマが噴出す大きさの亀裂ではない。
(実は三陸沖には亀裂プレートの亀裂から海溝に吹いて固まった火山があったりする。)

何万年もかかってたくさんずれるとホットスポットの開口部分がずれて新しい火山ができたりするけれども今回のずれではそれほどでもない(中のほうはもっとずれていることは否定できないけれど)ので、ひびが割れた部分からマグマが噴出し安くなっているかどうかが、噴火の決定因子。

噴火の要因はこんな地殻の少しの移動にあるのだろうか?

最近起こったアイスランド(Iceland)の火山の大噴火(eruption)は、もちろん地震( earthquake)も伴った。
これは地震(プレートのずれの修正運動)がもたらしたものではなく、マグマの排出そのもの。アイスランドで見られた地震は噴火に伴うもの。
マグマは冷えて固まるので、地球の温度が上昇すると噴火しやすくなる。
  
アイスランドにも日本と同じようなホットスポットが沢山ある。

ガラパゴスも日本と同じホットスポット持ち仲間。道理デー。japapagos。

片や大噴火、片や大地震。地球の地殻は全体に不安定になっている。
関東東北大地震と神戸の地震との違いは、神戸が活断層からで、関東東北大地震はプレートのジャンプからだったことで、より地球規模の地殻変化を反映している。

またそういう現在の状態を考えると、原発推進には慎重であるべきだろう。



パターナリズム という魔物

2011-03-26 13:04:54 | 医療の問題
安心しろ安心しろといった専門家たち。

安心させようとしたのが逆に強い不信という蛇を生んだのかも知れません。
日常の診療で不安な患者さんを安心させるためのやさしいことばと、社会で共有すべき言葉は、まったく環境が異なることに注意すべきでしょう。
医師にパターナリズムを期待する患者との関係を、悪意無くそのまま適応してしまったように思います。
"どういうふうに言えば安心してくるのか...”
は、確かに、癌の患者さんを診る私たちにはしっかり考えなければいけない問題です。しかし根本は、気休めでなく、つまらないたとえ話でなく、事実を目をそらさずに見つめて対峙して、その上での状況判断を行い、ベストは何かを議論することです。
私のゴールのひとつはパターナリズムの放棄です。


数日前にキャンドウという名前の100均みたいな名前の調査会社の方がお見えになり、実に詳しくたくさんの質問を受けました。その中で
彼女 ”III,IV期の進行頭頚部癌の患者さんで治癒や根治でなく痛み止めなどの緩和(苦痛を取り除くこと)を目的とした放射線治療の患者さんの割合はどれだけですか?”
私 ”緩和のみを選択される方というのはごくまれです。ほとんどいません。”
彼女 ”???”
私 ”半分とか6割とか7割とか、を期待していたのですか?”
彼女 ”はい”
私 ”誰でも治癒を希望します。そして誰でも苦痛を取り除くことを希望します。どちらか一方だけという選択はありません。それにいろいろな奥の手がありますから大抵は局所の治癒を目指すことができます。”
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明日に目隠して緩和を提示されることは、苦痛です。
治癒が具体的な目標になったとき、頭をぼんやりさせる痛み止めが要らなくなり、食べられなかったご飯が食べられるようになり、動かなかった手足が動くようになり、世の中が美しく見え、時間が美しく感動に溢れます。
私はこの仕事のおかげでそういうすばらしい人々の喜びに接してきました。
日本の現状もマッチ売りの少女のように心の中に世界を求めるしかない場合では決してありません。
直視して本当の治癒を目指せばよいと思います。

放射線治療医は多かれ少なかれ私のようなスタンスに立たされているのでないかと思います。
「最初、求められるパターナリズム」 という魔物に負けない医師を(自分自身の目標、そしてそういう医師を育てることを)目指します。
本当の信頼の第一歩のために。

選手宣誓!!

武田先生> 放射線の専門家に自重を求める

2011-03-26 12:03:10 | 放射線治療
武田邦彦先生のブログから引用します。 引用はご自由にどうぞとのことですので。
とても正論だと思います。

武田邦彦先生のURLは
http://takedanet.com/2011/03/post_aea1.html
以下まるまる引用です。
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放射線の専門家に自重を求める

テレビ出られて福島原発の放射線について「安全だ」と言っておられる専門家の方に自重を求めたいと思います。
わたくしたち原子力の専門家は、原子力や放射線の正しい利用を進めるために、国際的な勧告や放射線障害防止に関する法律を厳しく守ることを進めてきました。
決してレントゲンや CT スキャン等だけを参考にして安全性を議論してきたのではありません。また、1年間の被曝量で規制値を決めても、それは1年間ずっと続く場合だけではなく、規制値を超える場合には、危険があると考えて良いということだったのです。
委員会では、半減期はもとより、元素の種類による身体への影響等極めて詳細で厳密な議論を経て決めてきたのです。
確かに国際的な基準になっている空間の線量率が1年に1マイクロシーベルトという数値、WHO が定める食品の放射性物質の量など、日本の委員会では厳しすぎるという意見があったことは確かです。
しかしわたくしたちはそのような議論を経て、現在の基準を作ってきたのです。
特に私が問題だと思うのは、3ヶ月に1.3ミリシーベルトを超える場所は「管理区域」として設定し、そこでは放射線で被爆する量を管理したり、健康診断をしたりするということをわたくしたちは厳密に守ってきました。
福島市においては瞬間的な線量率が1時間に20マイクロシーベルと程度まであがり、現在でも毎時10マイクロシーベルトのレベルにあります。この線量率は、文科省の測定方法を見ると外部被爆だけであって、規則に定める外部被曝と内部被曝の合計ではないと考えられます。
今後、内部被曝などを考えると、毎時数マイクロシーベルトの状態が2、3年は継続すると考えられます。
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一方、福島市には、幼児や妊婦も生活しておられます。また、1時間だけの被曝量を言っても、その人たちは24時間ずっと生活をしているのです。たとえ屋内にいても換気をすればあまり差はありません。
放射線障害防止規則による妊婦の被曝量の限界は毎時約0.5マイクロシーベルトですから、私達専門家は福島県の東部の多くの市町村において、妊婦等の避難を勧告する立場にあるのではないでしょうか。
現在ではむしろ政府より放射線の専門家の方が「安全だ」ということを強調しているように見えますが、むしろ放射線の専門家は国際勧告や法律に基づいて、管理区域に設定すべきところは管理区域に設定すべきといい、妊婦の基準を超えるところでは移動を勧めるのが筋ではないかと思います。
その上で、政府や自治体がどのように判断するかというのは放射線の専門家の考えるところではないとわたくしは思います。
政治家やメディアでは「国民を安心させなければいけない」と言っていますが、現実に法律で定められた規制値を超えている状態を安全といい、それで安心していいというよりもむしろ、現実をそのまま伝えて判断を社会に任せるべきと思います。
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また我々は学問的立場で考えていますので、各々の専門家に各々の考え方があることは十分に知っています。
わたくし自身が国際勧告のレベルは少し厳しいと考えている人間ですが、しかし、放射線防護に関する日本の法律も50年を経ています。その間、十分に検討を尽くされてきたのです。わたくしたちは原発問題とか社会問題とは切り離して、厳密に放射線と人体への影響を考えて発言していかなければいけないと思います。
特に核分裂生成物に汚染された土地は、長寿命半減期の元素によって線量率は直ちに下がらないと考えられます。このような場所に長く生活しなければならない子供たちのことも考えて発言をお願いしたいと思います。
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むしろわたくしたちは、福島原発の事故がもたらす新しいこと、例えば東京のようなコンクリートとアスファルトで固まったところにどのくらいの残留放射線が残るかとか、福島第一、3号機のようにプルトニウムを燃料として用いている原子炉の放射性物質の影響等を至急検討する必要があると考えています。
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2011年3月26日のあるテレビの番組を見ていましたら、今まで「安全だ」と断言していた人が「私の言っている「安全」というのは東京だけだ」と最後にご発言になったのに強い違和感を覚えました。
東京が人口も多く、重要なことはわかりますが、最も危険なのは福島県とその周辺であり、安全だと発言されるには福島県の人のことを考えなければならないと思うからです。
わたくしの経験では、原子力や放射線を扱っている方々は決して不誠実な人ではありませんでした。むしろ会議等を行っている時にわたくしは、皆さんが十分に考え放射線の身体に対する影響を少しでも減らそうと努力されていると思っていました。
その我々の専門家の雰囲気をぜひ思い出していただきたいと思っています。
(平成23年3月26日 午前9時 執筆)

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原発 緊急情報(31) 結局、子供はどのぐらい被曝するか?




核爆発でできた放射性物質がどのくらいの時間でなくなっていくかということには一つの目安があります。
1) できた瞬間から4日目までに1000分の1になる、
2) 4日前から4ヶ月の間に、さらに10分の1になる、
3) 4ヶ月から後はあまり変わらない。
最初に1000分の1になる理由は、短い時間にどんどん壊れていく放射性物質があるからです。ただ福島原発事故の場合には核爆発(臨界、運転)を止めて3日程度たってから水素爆発で外部に出て、それから、さらに1日くらいの後の放射線の量を測定していますから、測定値は第1段階をすでに終わっているものです。
第2段階では今、盛んに言われている「放射性ヨウ素」等のように、数日から数十日で壊れる元素の影響で10分の1ぐらいになるのです。
それから後は、半減期が30年ぐらいの元素が少しずつ分解していきますので、放射線はほとんど変わらないと考えてもいいのです。
福島原発が水素爆発をして大量の放射性物質が放出された後、量は減りましたが、今でも福島原発から少しずつ新しく放射線物質が放出されています。
しかし、核爆発はすでに10日程前に終わっていますので、今出ている放射性物質はあまり早く分解しないものが多いと考えられます。
・・・・・・・・・
このようなことから、わたくしが今までどのような考えで、このブログを書いてきたかということを示したいと思います(量は福島市を中心にします)
.
福島原発が水素爆発を起こした後、福島市の放射線は20マイクロシーベルト程度になりました。
福島原発の大規模な爆発が続かず、少しずつ漏れる程度になれば、放射線は徐々に下がって行き10マイクロシーベルトぐらいで一段落するでしょう
.
しかし、徐々に新しい放射性物質も降ってきますから、それを考えておおよそ1ヶ月後には、3倍ぐらいのところで落ち着くと考えました。つまり30マイクロシーベルとぐらいが福島市のとりあえずの「積算された放射性物質」の量と考えたのです。
そしてそれが1ヶ月ぐらい経つと、10分の1になりますから3マイクロシーベルトていどです。これが考える場合の基礎になります。
でも文科省が内部被曝を入れていないことや、野菜や水からの被曝がありますから、しばらくは10マイクロシーベルト付近になる(東京では0.5マイクロシーベルト程度)と考えられます。
つまり、10分の1になり、そこで2,3年は続くということです。
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このような時に、大人が注意しなければならないのは放射線が強い時期に子供にできるだけ被爆をさせないということです。
残念ですが、長期間、汚染された土地に住まざるをえない福島県の子供は、これから長い間被爆するのですから、せめて最初の段階でできるだけ大人が注意をして、被ばく量を減らしておいてあげなければいけないと考えます。
つまり、政府や専門家は「安全だ」と言っていますが、現在は「安全」を強調するよりも、できるだけ放射性物質に触れないようにしておいて、2、3ヶ月後に状態がはっきりして危険がなければそこで普通の生活に戻ったらいいと思っているのです。
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4ヶ月後に放射性物質の量が減った後、半減期が30年のものを中心にして減っていきますから、放射線はあまり減っていきません。
しかし、東京等の大都市では、道路もビルもコンクリートやアスファルトでできていますので、雨が降っても放射性物質が土にしみるということはありません。
このような状態のときに、今までの経験が生きるかどうかはまだ判らないのです. でも、東京が「やや安心」ではないかというわたくしの考えは東京がアスファルトとコンクリートで固まっているということもあります。
反対に、福島市など田園地帯に近い地域は、土に放射線物質がしみ込む可能性が高いので、なかなか汚染がとれないと思っているからです。
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ペットボトルの水を飲んだり、3月11日以前の食材を探したり、家からあまり外に出ないようにしたりする生活を続けると、とても疲れると思います。お子さんもストレスがたまってくるでしょう。
しかしわたくしは今、楽をするのではなく、1ヶ月ぐらい何とか頑張ってもらって、放射線物質が下がってきたときに安心したほうがいいのではないかと思います。
またここに書きましたように残留した放射性物質が最終的に見てどのくらいになるかということを今はまだはっきりわかりません。チェルノブイリの時には爆発的でしたが、漏れたのは一瞬でした。これに対して、現在の状態は世界的に見てもそれほど経験したことがないのです。
その段階で、今までずっと私達専門家が守り続けてきた「放射線障害防止の法律や国際的な規制」を一気に緩めてしまい、「大丈夫だ、安全だ」というのは、これから長い間、被曝せざるを得ない子供たちのことを考えると賛成ができないのです。
最初は危険と思い、徐々にゆるめていく方がより適切な方法でしょう。
(平成23年3月26日 午前8時 執筆)

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