人魂:小学校の頃でいくつだったかはっきりしないが、母方の親戚の葬儀があった。おばあさんは長く患っていたようで、いつも暗い部屋に寝かされていて、どうしてこんな暗い部屋にいるんだろうと思っていた。おばあさんが亡くなり、田舎のことでまだ土葬だった。(火葬が義務つけられたのはいつのことなんだろう?)
野辺の送りに連なって山の麓にある墓地までみんなで、棺桶(ほんとに桶だった)を担いで、行列を作って行った。行程の中程まで来たとき、その親戚の家から長く尾を引く光るものが山の墓地に向かって飛んでいった。「あー今ばあさんの行きよらすタイ」と大人が言うのを聞きながらそのものを見ていた記憶がある。しかし、それとは結構離れていたのであまり怖いとか言う気持ちはなく、「あーそうなんだ」と思ったくらいだった。
同じようなものは山鹿に映劇という名の映画館があったころ、映画が終わってぞろぞろと映画館を出たときにあまり高くないところに同じように尾を引くものが飛んできた。沢山人がいたので、みんながそれを追っかけていくのでついて行った。それは金剛乗寺というお寺のところまで来て消えてしまった。その時もそういうものなんだなぁを思った。
そんな話・・・・・