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突出した能力者を生み出す将棋界(その2)

2012年10月19日 07時53分31秒 | 将棋の楽しさ
2012/10/19
『突出した能力者を生み出す将棋界(その2)』

●棋士養成機関の「奨励会」制度

 現代の将棋界には、いわゆる世襲のような制度はありません。誰もが棋士になれるチャンスが与えられているものであり、さらに、完全に客観的な実力主義のルールになってます。
 親の遺伝なんてものは、余り関係なさそうです。その棋士の生まれ持っての「未知数の才能」と、棋士になってからの「あくなき成長を求める努力」ということになりそうです。

 棋士の実績から見ても、まず将棋界でプロ棋士になれる人は、棋士の養成機関である「奨励会」制度ができてからも、毎年数名程度しかなれません。すると、将棋界で実力制度が制定されてから約半世紀以上経過していると思われますが、棋士として登録された人の数は、未だに300人もいません。
 さらにその中でも、現役棋士となると約150人程度で、さらに、その中でタイトル戦に登場できる棋士となると、ほんのごく一部の実力者か幸運者ということになります。

 少子化と言われる時代ですから、数が少ないのは将棋界にとっても大問題に見えます。
 ですがその一方で、「棋士の質と技量を落としたくない」という考え方は、すべての棋士の中にある「納得すべき哲学」に近いものかも知れません。そう考えると、現在の棋士の人数は、多くもなく少なくもなく、妥当なレベルなのかも知れません。

 棋士になるには、現在は例外も認められてますが、原則として棋士養成機関「奨励会」に入会することから始まります。

 棋士になるためには、小学生頃からアマ4段くらいの実力を持ってなくては話になりません。この時点で、もうかなり少数でしょう。将棋と巡り合って、ただ強くて勝っているだけでなく、将棋に強い関心を示すことが無ければ、棋士になる選択肢は諦めることになりそうです。
 次に、小中学生くらいの年齢で、「奨励会」の入会試験に合格して、まずは「プロの6級」程度で入会しますが、その合格者の人数も、毎年約20名程度とこれまた少数です。
 まだ10代前半か半ばの年齢ですから、当人の覚悟みたいなものも必要でしょうが、特に「親の意向」も強く反映しそうです。親の支援と理解がなければ無理です。つまり、本人がどれほど望んでも、「将棋指しになるなんてやめろ」という親がいれば、願いはかなわないでしょう。

 しかも、その奨励会に入会できたとしても、そこからみごとプロ棋士と呼ばれる四段になれるのは、これもまた毎年数名です。
 つまり、年齢制限と昇級降級(昇段降段)ルールがあるので、毎年奨励会を退会する人たちの方が多いことになります。奨励会では、人数が少ないこともあり、違う段級の人との対戦もあり、上位者は香車落ちなどの対局となります。かなり段級の差を意識するし、ハンディ戦でも勝つ技量も必要になります。
 当然ながら、いつまでも負け続けると、自然に退会させられるルールです。いくら自分では「将棋棋士になりたい」と思っていても、ダメです。情を挟む余地がありません。

 棋士人口を増やすのであれば、そんなルールを甘くすればよいわけですが..。

 奨励会に在籍しているその期間に、棋士を目指す人たちが自覚することは、『本当に自分は、どんなことがあっても将棋が好きだ』という確認と、さらに『対戦する棋士同士は、もし相手がこの対局に勝てば昇段できるとか、優勝するなんて場合、自分は「相手にとって重要な対局であれば、なおさら全力を挙げて相手を負かしにいく」というのが礼儀である』という、2つがあげられそうです。
 自分の覚悟の確認と同時に、そう簡単には、相手の目的を達成させない意識を持つことです。「負けてやる」なんてことは、全く意味がない。

 もし、対戦前からその意欲がないのであれば、対局せずに退会するのが礼儀となりそうです。相撲界で噂になった八百長騒動は、将棋界の棋士養成機関の「奨励会」であっても、ちょっと起こりそうにありません。

 この奨励会と言う制度は、突出した能力者を生み出す土壌のひとつだと思われます。

(その3)へ続く。

<以上、私個人の見解です>
ジャンル:
一芸
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