スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

哲学者・座頭市 『道徳を斬る』

2015年09月30日 | 雑感
『 他人の書いたことを鵜呑みにする性癖のある読者は……これから先は読んではいけない 』

冒頭にこうあった。  覚悟をきめて読んでみた。  

   

そうだよなぁ。 殆どの人が他人の書いたこと、言ったことを鵜呑みにしてきたことは、その通りだ。
俺なんかは、他人の書いたこと、言ったことを鵜呑みにするどころか、そっくり使ってもいた(る)よ。


殆どの人もそうかも知れません。  ≪人任せにしないで自分で考えろ≫ っていうことだね。

座頭市は こうも語る。 『 自分たちの道徳を押し付けようとするから、戦争になる 』 ・・・・と。

人間みな正義だと思って意見を押しつけたがる。  これ人間の本質かも知れませんね。 

我曰く、≪ この世には真実など無い。 生命体の数だけ解釈があるだけだ ≫  
                                  これも誰かのを拝借した言葉だ(笑)。 


『 権力者は自分の都合で道徳を作る。 都合が変われば、道徳も変わる 』 ・・・・ん~なるほど。

またここで最近入れこんでいる美人哲学者・池田女史が登場。

≪ 道徳や法律は相対的なもの。時代や国によって変わるものなのだから、どうしてそんなものが絶対的
  であるはずがあろう。善意の基準を自分の外に求めるという思い込みの根はとにかく深い。
  良いと悪いとを判断する基準は自分の内にしか無い。 自分で判断するしかないのである。 ≫

                                       池田晶子著『暮らしの哲学』より抜粋

座頭市はこう言いきっている。

   『 今の大人たちの性根が据わっていないのは、道徳を人まかせにしているからだ。それは、
     自分の人生を人まかせにするってことだと思う 』


結構いいこと言いますよねぇ。

< 今こそ日本には、「 新しい道徳 」 が必要だ!! > って新聞紙上に この本の宣伝文句があった。

でも ≪ 人を殺してばかりの座頭市 にだけは言われたくない ≫ ですよね。