秋の夜長 この美人哲学者に入れこんでしまい、 止まるところを知らないで読み耽っている。
どうも美人には弱い。 論理より情緒が先行するようで、哲学には不向きと自覚してはいるのだが。
著者曰く ≪ いわゆる変人道まっしぐら。 我が常識と世間の常識との深いギャップに、生きる程に驚く。
ある人から 「あなたは変だ」 と言われ、「変なのは宇宙だ」 と言い返した ≫ という。
相手の反応、推して知るべしだ。 哲学する人は こうこなくっちゃ。
≪酒好き≫ なことも気に入った。 彼女は酒について、若い時のことを こう回顧している。
理性が弱くなるどころか 逆に冴えてくるという、そんな飲みかたをしていたようだ。
≪ 夜な夜な アパートの一室で 独り酒。
一升瓶を抱え込んで、ドブドブ注いで、ガブガブ呷る。
安酒は全身を経巡り、思考は脳天を突き破り、もう火が出るかという勢いだった ≫ ・・・と。
『暮らしの哲学』より
この飲み方からしても世のオヤジには手に負えそうもない <にょしょう> だ。
世に出た単行本17冊みな【目からうろこ】なのだが、今一度称賛するが この『暮らしの哲学』は実に面白い。
『暮らしの哲学』 『2001年哲学の旅』
もう一冊は 『2001年哲学の旅』。 この本は著者が哲学の先人たちに思いをはせ、スイス・オーストリア・ドイツ
・ギリシャ・トルコを巡る<聖地巡礼紀行>と大哲学者の真髄と系譜を綴る。 哲学入門書ともなっている。
<最先端の現場での考察>として神岡宇宙素粒子研究施設・京大ウイルス研究所・国立がんセンター東病院
のそれぞれの研究者との対話も収録。 細胞を持たないウイルスは生物か? などを語る。
番外編として死刑囚との対話(往復書簡)も。 なぜ人を殺すのは悪いのか? と問う。
彼女の ≪なるほど・ザ・ワード≫ を少し。
● 人間の死因ベストは、ガンでも肺炎でも不慮の事故でもない。最たる死因は「生れてきた」ということだ。
● 信教の自由とよく言われるが、信教に自由はない。 信教の不自由というべきである。
● イデオロギーの ろくでもなさは、その集団性にある。 集団とは 考えない人々の別名である。
● 正月には 「今年こそ」 暮れには 「来年こそ」 と決意するが3日も経てば忘れる。 ありもしない「一年」
観念でしかない「今年」。そうやって数十回もやれば人生はおしまい。一日一日を大切に生きることだ。
● 哲学なんてのは 「 生れたから 死ぬまで生きている 」 という ただそれだけのこと。
● 「今度生まれ変わるとしたら」 との説問には 大半の人は 云々と答える。
「生まれ変わりはあると思うか」 との説問には 大半の人は 無いと答える。
死んだらすべておしまいだ。 今度なんてものは在ろうはずがない。
今度まで待たずに 現在のうちに 腹を括って生きるべき ではなかろうか。
● 人間はみんな同じだと言ってみたり、次になんと人間はみんな違うと言う。人間は弁証法として認識を
繰り返しつつ、どこまでも未知の中を進む。 人はみな 無限を旅する宇宙の「旅人」。
なかなか どうして。 粋な女性もいたものだ。
尖ったもの言いで 「そこまで言うか」 と首を傾げざる箇所も勿論あったが、残念至極 いまはもういない。
献 杯
どうも美人には弱い。 論理より情緒が先行するようで、哲学には不向きと自覚してはいるのだが。
著者曰く ≪ いわゆる変人道まっしぐら。 我が常識と世間の常識との深いギャップに、生きる程に驚く。
ある人から 「あなたは変だ」 と言われ、「変なのは宇宙だ」 と言い返した ≫ という。
相手の反応、推して知るべしだ。 哲学する人は こうこなくっちゃ。
≪酒好き≫ なことも気に入った。 彼女は酒について、若い時のことを こう回顧している。
理性が弱くなるどころか 逆に冴えてくるという、そんな飲みかたをしていたようだ。
≪ 夜な夜な アパートの一室で 独り酒。
一升瓶を抱え込んで、ドブドブ注いで、ガブガブ呷る。
安酒は全身を経巡り、思考は脳天を突き破り、もう火が出るかという勢いだった ≫ ・・・と。
『暮らしの哲学』より
この飲み方からしても世のオヤジには手に負えそうもない <にょしょう> だ。
世に出た単行本17冊みな【目からうろこ】なのだが、今一度称賛するが この『暮らしの哲学』は実に面白い。
『暮らしの哲学』 『2001年哲学の旅』
もう一冊は 『2001年哲学の旅』。 この本は著者が哲学の先人たちに思いをはせ、スイス・オーストリア・ドイツ
・ギリシャ・トルコを巡る<聖地巡礼紀行>と大哲学者の真髄と系譜を綴る。 哲学入門書ともなっている。
<最先端の現場での考察>として神岡宇宙素粒子研究施設・京大ウイルス研究所・国立がんセンター東病院
のそれぞれの研究者との対話も収録。 細胞を持たないウイルスは生物か? などを語る。
番外編として死刑囚との対話(往復書簡)も。 なぜ人を殺すのは悪いのか? と問う。
彼女の ≪なるほど・ザ・ワード≫ を少し。
● 人間の死因ベストは、ガンでも肺炎でも不慮の事故でもない。最たる死因は「生れてきた」ということだ。
● 信教の自由とよく言われるが、信教に自由はない。 信教の不自由というべきである。
● イデオロギーの ろくでもなさは、その集団性にある。 集団とは 考えない人々の別名である。
● 正月には 「今年こそ」 暮れには 「来年こそ」 と決意するが3日も経てば忘れる。 ありもしない「一年」
観念でしかない「今年」。そうやって数十回もやれば人生はおしまい。一日一日を大切に生きることだ。
● 哲学なんてのは 「 生れたから 死ぬまで生きている 」 という ただそれだけのこと。
● 「今度生まれ変わるとしたら」 との説問には 大半の人は 云々と答える。
「生まれ変わりはあると思うか」 との説問には 大半の人は 無いと答える。
死んだらすべておしまいだ。 今度なんてものは在ろうはずがない。
今度まで待たずに 現在のうちに 腹を括って生きるべき ではなかろうか。
● 人間はみんな同じだと言ってみたり、次になんと人間はみんな違うと言う。人間は弁証法として認識を
繰り返しつつ、どこまでも未知の中を進む。 人はみな 無限を旅する宇宙の「旅人」。
なかなか どうして。 粋な女性もいたものだ。
尖ったもの言いで 「そこまで言うか」 と首を傾げざる箇所も勿論あったが、残念至極 いまはもういない。
献 杯