スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

終戦 8・15 に思うこと

2014年08月18日 | 雑感
昨夜TVH「池上彰の戦争SP」が放映され、木村久夫の遺書というのが取り上げられていた。

終戦記念日8月15日にならないと、こういう番組が放映されないのも今の日本の現状なのか。

シンガポール戦犯裁判でB級戦犯として死刑判決を受け、その地で刑死した学徒兵木村久夫(1918年~1946年)
の遺書の2通目が発見されたという。 死後68年目にあたる。

戦争は悲惨だ、、と 戦後生まれで体験もない私なぞ口にするのもおこがましいが、戦時体験を語れる人達も
すでに80歳や90歳を超えるという。 語り部が誰もいなくなったら、、そう思うと一抹の≪恐ろしさ≫さえ感じる。


木村久夫の遺書抜粋。

 『 ことに軍人社会、及びその行動が、その表向きの大言壮語にもかかわらず、本髄は古い中世的なモノ
  そのものに他ならなかったことは、反省し全国民に平身低頭、謝罪せねばならぬ。この見るに耐えない
  軍人を代表するものとして、東条英機前首相がある。さらに彼の終戦における自殺未遂はなんたることか、
  無責任なること甚だしい。これが日本軍人のすべてであるのだ。
  軍人が今日までなしてきた栄誉栄華は誰のお陰だったのであるか、すべて国民の犠牲のもとになされたに
  すぎないのである。労働者、出征家族の家には何も食物はなくても、何々隊長と言われるようなお家には
  肉でも、魚でも、菓子でも、いくらでもあったのである。変わらなかったのである。』

                                                  
昨日の道新(それぞれの8・15と題し)にも戦時を生き抜いた語り部の記事が載っていた。

戦時中教師から、『 万一日本が負けたら、国民は全員切腹して天皇陛下におわびしなければならない 』
そう教えられ、  『 日本が負けたのだから教師たちは自決するのだろう 』 と思っていたという。

しかし、何日たっても「 先生が自決した 」という話は聞こえてこなかったという。

 『 だんだん腹が立ってきてね。俺たちはだまされていたんだって、その時気付いたんだよ 』 そう語っていた。

また別な番組で、アウシュヴィッツの時代を生きてきたドイツの老婦人がこう語っていたのが印象深かった。

 『 自分の身が安泰だったら 人間って 身の周りの人達の危険は ことさら 感じないものだ 』
、、、と。