スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

経済から観えてくるもの

2013年12月16日 | 雑感
『アメリカがくしゃみをすると、日本は風邪をひく』という時代がありました。

今は、世界各国複雑に絡まっており、どこがくしゃみをしても風邪をひく、、、って感じです。
アベノミクスとかいうやつで、株高・円安傾向で日本も少し持ち直しているようではありますが、、。

伝説の投資家といわれているカイル・バスがこんなことを語っております。

あと2年で日本の国債が暴落する! 1ドル=250円になる!、、、と。
  
この人はリーマンショックでかなり儲けたといわれる投資家で、日本の国債がGDPの2倍以上に膨れ上がっていることを問題視。 すさまじいインフレがくる、、生活費以外をすべて外貨に換え、海外へ出せと主張。


日本株の日々の売買代金の内、約6割を海外勢が占めており、日本株の約3割(金額ベース)をこれも海外投資家が保有しているという。

いまやコンピューターを利用した超高速取引が幅をきかせる時代。空売りもこの一年間で、22~30%へと上昇。

日本も間違いなく狙われており、ヘッジファンド・海外投資家の餌食にならなければよいが、、。

アメリカの景気が雇用統計等から持ち直してきており、量的金融緩和の早期縮小観測による日米の金利差拡大の思惑から、ますます円安に向かうと予想、でもこんどは新興国の通貨や株式が売られ円や日本株に影響もあるという。

すでに、新興国の成長鈍化の懸念も台頭、お金が新興国から先進国へ投資の流れも目立っているとのこと。

それに加え、もしアメリカ株相場が下落すれば、投資リスク回避が強まり円高になるやもしれない。

あちこちから鎖が複雑に絡まっており、少しでも動くと血が吹き出る、、、そんな感じです。

アベノミクスも太平洋横断の、荒波にもまれているヨットみたいなもの。 

ドスンと、危機(クジラ)は突然前触れもなくやってくる。、、、そうならなければよいが。



もうひとつの懸念は中国経済。

今年7.5%の成長確実といわれているが、それ以上の成長なくしてこの国の人口を養っていくことは困難。

毎年10%超の成長が必要な国なのです。

中国の民間消費は4割弱。(日米は6~7割)投資などの固定資本が5割近くもある。

採算を度外視してまで需要を上回る生産を維持しなければ、稼働率は確保されない。

数年前バブルがあったどこかの国に似てませんか。

アメリカや中国は、、後進国いや資源国に戦略的に介入している現実。 犠牲になるのはいつも弱小国。


強引に入って来て都合悪ければさっとひいていく、、、残された弱小国はたまったものではない。

世界で、所得が一定水準以上の中間層は約18億人といわれ、2020年までに32億超になるとの予想もあるが、そんなにうまくいくのでしょうか。


人間にある ”欲”をも抑制できないのと同様、世界経済の ”欲”も抑制出来ないでいる。

 あの天国と地獄を著した源信「往生要集」の一節の如く。

  『 足ることを知らば、貧といえども 富と名づくべし。 財ありとも 欲多ければ、これを貧と名づく 』 

人間ひとりひとりも それぞれの国々も 古(いにしえ)の言葉を 、、、もうどうにもならないのだろうか。