セリカ魂

「初代セリカに乗りたい!」
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ここからは国境線なんて見えないのに

2009年09月15日 14時47分00秒 | つぶやき

BS2で「プラネテス」を再放送中。
第11話「バウンダリー・ライン」は中々の佳作だったが、今回のエピソードはアニメオリジナルらしい。
ちなみに原作漫画は2002年に、アニメは2005年に星雲賞をそれぞれ受賞していて、クオリティの高さは折り紙付き。脚本が大河内一楼とくれば、それも納得だ。
漫画は未読だが、読んでみようかな。

※以下あらすじ(ネタバレ)

南米エルタニカからテクノーラ社を訪れた技術者のテマラ。仲間達と開発した宇宙服を売り込もうと営業に励む。エルタニカは内紛と経済封鎖で貧困に喘ぐ小国。そして、テマラの宇宙服は余りにも大きく不恰好だった。
半ば強引にテマラを押し付けられるクレア。仕方なしに社の採用試験のサポートを始めるが、どこの部署でも相手にされずに門前払い。
そんな二人を助けようと、採用試験を引き受けるデブリ課の面々。社内で半端者扱いの彼らだが、なぜかテマラの宇宙服に興味を持って協力を買って出た。


テマラの宇宙服は見掛けこそ不格好だが、母船を経由せずにナブスターとリンク可能などなど実は高機能だった。ところがデブリ課の彼らが惹かれた理由はそこではなかった。

・太ってても着れそう
・手が自由に使える
・PCを持ち込んでキーボードが打てる
・お菓子が食べれる
・コンタクトがズレても直せる
・喫煙可能

採用試験で不具合が頻発したが、その都度テマラは懸命に対策して基本事項を何とかクリアした。その姿勢に感銘を受けて、自分もエルタニカの出身だと打ち明けるクレア。不遇な子供時代を呪い、故郷を憎んでさえいた自分を恥じた。

テマラは亡命先での安定した生活を捨てて宇宙産業に転身。裾野の広い宇宙産業で雇用を創出して、故郷を豊かにしたいからだった。そんな彼の言葉がクレアの胸に突き刺さる。


宇宙で先進国クラブが幅を利かせているのは知っています。でもそれは、地上でも同じなんです。同じことなら私は大きい夢を見られる方に賭けたいのです。

宇宙空間での最終試験に臨み、夜側のテストを無事にクリア。ところがそこに軌道保安庁の巡視船が急接近して採用試験の中止を宣告する。地球ではこの時、連合の治安維持軍がエルタニカに侵攻していた。更に連合は国外のエルタニカ人を「保護」の名目で収監していたのだった。
咄嗟に故障による暴走を装って逃走するデブリ課の面々。残る昼側でのテストを続行、無事に国際規格をクリアさせた。

想いを遂げ、投降の意向を示してテマラが乞う。「一分間だけ地球を眺めたい」その目にエルタニカの美しい国土が映る。だが今も、この時も、故郷は軍隊に蹂躙されているのだった。

どうして、
どうしてなんでしょう?
ここからは国境線なんて見えないのに。
ただ、地球があるだけなのに。



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