湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ルーセル:弦楽四重奏曲

2017年08月02日 | Weblog
パレナン四重奏団(vega/westminster/forgottenrecords)1956

vegaではイベールと組み合わせられていたがfrはソゲを加えた三曲でお得。モノラル時代のこの楽団の勢いが伝わってくる。しかし後年をおもわせる濁らない響きで、晦渋な二楽章でルーセルが本来響かせたかったであろう透明な美しい音響を美麗に再現しているのもよい。こういう解釈を施ししっかり音にした録音は意外とすくない。三楽章もしっかり軽やかにコントラストがつき四楽章の盛り上げはバッハ的構造性に囚われざるを得ないながらもともとのルーセルの嬉遊性を拾い集め、最晩年の散漫な暗がりから、もうカルヴェ譲りの力強いファーストで押し切っている。この曲を初めて知ったのはこのvega盤だったが裏のイベールの印象がつよかったせいか何故か今まで全く触れてこなかった。私の中では同曲の基準である。
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