20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、主に19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音を中心に紹介しています。

ウォーロック:連作歌曲集「シャクシギ(カーリュー)」

2019年01月13日 | イギリス
アームストロング(T)ランバート指揮インターナショナル四重奏団他(NGS/symposium)1931/3/24,31・CD

30代の若さでこの世を去ったウォーロックの代表作で、7年かけて5曲(歌としては4曲)を断続的に紡いだ。それはあきらかにドビュッシーの影響からはじまり私淑したディーリアスというある意味予想通りの作風から、後半になりシェーンベルクの月に憑かれたピエロの硬質な神秘・点描的表現、バルトークまで影を落とすとなるとただ事ではない。英国的といおうか音を選び、減らし、華美にしない慎ましやかさはRVWら民謡派に通じるところがあるが、より抽象化された不可思議な和音を長く響かせる場面にはさらに後代のメシアンなど想起してしまう。それでも英国作曲家たちの得意とした美しくも寂しく哀しい音楽であることに変わりはない。歌唱は情感を許しまっとうに歌であり、シェーンベルクとは逆だが、このあたりにノイズをたくさん盛り込むとアイヴズになりそうなくらい、英国的ではないようにも感じるのである。ウィトゲンシュタイン的な夜の気配がするのは音のせい、イエイツの詩文とは関係ない。演奏は没後一年、2/23の記念碑的なライヴに集った演奏家たちによる。鋭敏な解釈者コンスタント・ランバートが纏めているせいもあるか、古い録音なのにスッと入ってくる説得力がある。これで浸りこむことも可能だろう。その名の通り「魔法使い」の神秘性をここに確かに聴き取ることができる。ランバートもまた批評家としても名を成し、しかし酒で死ぬ。この時代の作曲家はいろいろと難しい。
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