モントゥ指揮ボストン交響楽団(SLS)1963/8/4live
モントゥーは同曲を得意とし比較的多くの録音が発売されているがこれはその中でも上位に置けるのではないか。ヒンデミットの管弦楽作品は細部まできっちり彫刻し、要である対位構造を明確にしないとまず魅力が伝わらない。モントゥは縦をビシッと揃えてリズムの切れた表現をし、同曲にはわりと多い緩徐部もバランスを整え乱れたところ、グチャッとなるところがない。引き締まった演奏ぶりはそういうものに支えられた上で迫力があり、録音は砂ノイズが入り続け(部分部分で少し状態が違う)モノラルで情報量も少ない(音量も不足している)がなお、聴くに値する。