作曲家、クロード・フランセ(P)シュトル指揮南西ドイツ放送交響楽団(wergo)1967/6・CD
私にとって非常になつかしい盤で、プーランクより先にこちらを聴いたがためにプーランクに紛い物感をかんじてしまった次第。楽想は少ないしムードは一貫して世俗的で皮肉っぽさを兼ね備えた嬉遊曲、しかも長い四楽章制ときて、漫然と聴くと飽きてしまうことは飽きてしまうが、立体的な構造を含むメカニカルな点ではプーランクの比較にならない創意の緻密に組み込まれかつ常に変化しつづける、譜面からすればけして「飽きる」類の曲ではない。ピアノは和声的なフレーズはほとんどなく、ひたすら指を横に鳴らし続けるタイプの、ペダルなんかいらない類のスポーティなもの。色んな意味でプロフェッショナルな作品で、フランセとしては暗さもはらむ引き締まった全盛期作品より、委嘱作品的な面の目立つ後期作品だが、旋律や動きには一般にもアピールする面は多々あり、人気もまたあるようだ。胡麻を撒くようなスタイルの演奏で曲にあっていることは言うまでもない。すこし録音がノイジーか。
私にとって非常になつかしい盤で、プーランクより先にこちらを聴いたがためにプーランクに紛い物感をかんじてしまった次第。楽想は少ないしムードは一貫して世俗的で皮肉っぽさを兼ね備えた嬉遊曲、しかも長い四楽章制ときて、漫然と聴くと飽きてしまうことは飽きてしまうが、立体的な構造を含むメカニカルな点ではプーランクの比較にならない創意の緻密に組み込まれかつ常に変化しつづける、譜面からすればけして「飽きる」類の曲ではない。ピアノは和声的なフレーズはほとんどなく、ひたすら指を横に鳴らし続けるタイプの、ペダルなんかいらない類のスポーティなもの。色んな意味でプロフェッショナルな作品で、フランセとしては暗さもはらむ引き締まった全盛期作品より、委嘱作品的な面の目立つ後期作品だが、旋律や動きには一般にもアピールする面は多々あり、人気もまたあるようだ。胡麻を撒くようなスタイルの演奏で曲にあっていることは言うまでもない。すこし録音がノイジーか。