無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

政府マスコミの嘘・・・テロ(まとめ)

2016年02月20日 | Weblog
前回・前々回のまとめをしておく。(同じ事を書いているが、重要なので再度読んで欲しい)

安倍首相が、日本もアメリカ有志国連合に加わると宣言してから、日本及び日本人がテロの対象になった。

それまで、日本人が現地で無差別テロに巻き込まれる「事故」を除いて、無事だったのは、この戦争(日本では“テロとの戦い”という)に無関係だったからだ。

それを安倍首相は「一国平和主義」ではいけない、日本も「積極的平和主義」で国際テロを撲滅し「国際平和に貢献」しなければならない、といってアメリカ有志国連合側に加担し、日本及び日本人をテロの対象にしてしまった。

それまでの日本・日本人は、(下記証言)

①生前の後藤健二氏(ラジオ出演の際)

フリージャーナリスト後藤健二氏は安倍首相のニューヨークでの発言(=「アメリカ・有志国連合による『イスラム国』空爆と、空爆による『イスラム国』壊滅を支持する」)を批判して、次の様に言っていました。

「日本は戦争しない国で通っていた。だから日本人は紛争地域でも無事でいられたのです。安倍首相が『空爆を支持する』と明言したことで、これからは日本人が誘拐されたり(拘束されたり)殺害されたりすることになってしまいますよ。」

さらに「私は何回も又、数ヶ月にわたり『イスラム国』に拘束されたが、全て釈放された。」と言った。(勿論、安倍首相の『イスラム国と戦う国々に2億ドル出す』発言の前)



②PKO活動をしている中村哲氏(かなり前の言葉)

本来、中東の人たちは、総じて、日本人に対しては好意的な見方をしています。・・・
他国に戦争を仕掛けなかった国、平和の国・日本として親近感を持たれて来ました。
…中略…日本人だから命拾いをした、助けてもらった、というのも憲法9条のおかげだと思っています。
つまり、日本には「戦争をしない国」「他国の戦争に加担しない国」というブランド力があったワケで、それが好意的に見られる大きな要因になっていた。

だけど、今、この「戦争をしない国」「他国の戦争に加担しない国」という日本の平和的なイメージが、たった1人の愚かな首相によって、大きく変えられようとしている。(自衛隊の海外派兵・集団的自衛権の行使)

国際貢献したいのなら、いろんなやり方があります。
それは本来武力とは何の関係も無い。
理論的に考えても「軍隊を以ってする支援」なんてあり得ません。

私はアフガニスタンで灌漑事業を進めていますが、別に軍隊に守られて作業しているわけではありません。
逆に派兵している国は攻撃対象になって、作業は難航している。

一つの例を挙げます。
私達が作業している用水路と平行して、米軍の軍用道路を造っているトルコの団体があります。
それは、兵隊に守られながら工事をしていますが、これも住民の攻撃対象になっています。
トルコ人の誘拐・殺害が残念ながら後を絶たない。
対して、丸腰の日本人の灌漑工事は襲われない。

現実を知らないから「軍隊に守られるのは危険」とか「軍隊そのものが危険」という認識が持てないのです。


上の話の詳しくは、私の日記のここを参照して下さい。

日本のマスコミは、この日本及び日本人の生命を危険な立場にした安倍首相批判を全くせずに「国際テロ」だから日本でテロが起こるのも当たり前、日本人が海外でテロの対象になるのも当たり前、と報道。
その結果、昨年11月のパリ無差別テロ後の通信社世論調査は、下図の様になるのだ。(2015年11月21日調査)

質問:パリ同時テロを受け、今後、日本あるいは日本人もテロの対象になると思いますか?


これが、



の結果であるにもかかわらず、マスコミの「政府検証報告」(下記)のタレ流し報道により、

※安倍首相は湯川さんらが拘束されていることを知りながら中東に出かけ、カイロで「イスラム国と戦う国々に2億ドルを支援する」と演説し揚げ句、イスラム国から同額の2億ドルの身代金を要求され2人は斬首されたが、その安倍首相の訪問は時宜を得たもの日本の存在感を強めることにつながった

ISIL(イスラム国)関連部分を含む安倍首相の中東スピーチの内容・表現には問題はなかった

政府による判断や措置に人質救出の可能性を損ねるような誤りがあったとは言えないと総括。


これにより、安倍首相に問題はなく、


(同、2015年11月21日調査)

との世論調査結果となっている。

本当に日本のマスコミの威力の凄まじさを感じる。まさに、

■「君たちは選ばれた人間だ。 君たちは報道によって世の中を動かす側の人間。
対して一般国民は我々の情報によって動かされる人間だ。
日本は選ばれた人間である我々によって白にも黒にもなる。」
(2010/4/1の某テレビ局入社式での社長訓示)


を絵に書いたような世論調査結果である。

テレビ・新聞が「白を黒とした例」=小沢一郎氏。

テレビ・新聞が「黒を白とした例」=安倍氏・甘利氏。

あなたも安倍首相が言うように「集団的自衛権行使が出来る安保法制の整備、日米同盟の強化で抑止力が高まり、日本の安全と平和はこれで50年は守られる。」と思っているのだろうか?

もしその様に「戦争法案ではない。戦争が起こらないようにする安保法制だ」等と思っているのなら「バカじゃないか」と言いたい。

安倍首相が言うように「今や海外に住む日本人は150万人、さらに年間1,800万人の日本人が海外に出かけていく時代」なのです。

テロはいつ・どこで・どんな形で起こるか分からないのです。だから「テロ」なのです。

それを安倍首相は「自衛隊を海外に派遣・駐留させて、日本人の安全と生命を守るのだ」と言っています。

私が前に書いた様に、「お前をいつか必ず殺してやるからな!」と言われた人が、警察に駆け込んでも警察がその人に四六時中、何年も張り付いて警護している訳にはいかないのは理解できるでしょう。海外在住の日本人150万人・海外渡航の1,800万人をいつ・どこで起こるか分からないテロから自衛隊がどうやって日本人を守る、というのでしょうか?
はっきり言って無理なのです。

(余談)安保法制では、「現在、戦闘が行なわれていない地区への自衛隊派遣」と改正されました。
あなたは、これで「良し」と思ったのでしょうか?

古い話ですが、アメリカが南ベトナムの自由と民主主義を守る=北ベトナムの共産主義の侵略から南ベトナムを守る、として米軍が南ベトナムに駐留した、ベトナム戦争の時のことです。

南ベトナムの首都サイゴンで開高健氏がアメリカ軍司令部の係官に「戦争現場近くに行きたい。もっと近い戦場はどこか?」と訪ねたとき、その係官は即座に「ここが戦場だ」と答えた。


参考迄に、当時の南北ベトナムの地図を載せておきます。


この長細い地形を見ると開高健氏が「もっと戦場近くに行きたい」といった感覚(日本人が全員持っていた感覚)が理解できると思います。

この「ベトコン」のゲリラ戦同様、今の『イスラム国』のテロも「現在戦闘が行われていない場所」など存在しないのです。いつ、どこで起こるかわからないのが「テロ」なのですから。どこでも「戦場」なのです。

今日は、ここまで、またね。

(次回予告)憲法