南十字星からアジアQZSS(日)/IGSO(中・印)を眺める

グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

QZS-1のNAQUアラート時刻サマリーとマルチ言語化の重要性

2018年09月21日 | 太平洋島嶼国
今週のQZS-1アラートNAQU2018516に対するサマリーNAQU2018523が下記のように出ていました。
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NOTICE ADVISORY TO QZSS USERS (NAQU) 2018523
SUBJ: SVN001 (PRN193) FORECAST OUTAGE SUMMARY JDAY 261/1159 - JDAY 261/2232
1. NAQU TYPE: PNT_FCSTSUMM
NAQU NUMBER: 2018523
NAQU DTG: 182232Z SEP 2018
REFERENCE NAQU: 2018516
REF NAQU DTG: 141333Z SEP 2018
SVN: 001
PRN: 193
START JDAY: 261
START TIME ZULU: 1159
START CALENDAR DATE: 18 SEP 2018
STOP JDAY: 261
STOP TIME ZULU: 2232
STOP CALENDAR DATE: 18 SEP 2018

2. CONDITION: QZSS SATELLITE SVN001 (PRN193) WAS UNUSABLE ON JDAY 261
(18 SEP 2018) BEGINNING 1159 ZULU UNTIL JDAY 261 (18 SEP 2018)
ENDING 2232 ZULU.

3. POC: - QZSS Services, HTTP://QZSS.GO.JP/
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少しスマホやu-bloxの結果との時刻整理をしておきましょう。

このサマリーでのアラート発生時間は、9/18 20h59mJSTから翌日の9/19 7h32mJSTの間の10時間33分間となっています。

当ブログでのNAQU開始タイミングはスマホが21hJST前後で受信ができなくなっており、u-blox M8Nは22hJST前後で色が濃紺に変わっていることがわかります。スマホはNAQU開始時はほぼ正確にとらえています。

NAQU終了タイミングはスマホZen3Laserが9/19 7h01mJSTにはアラートOFFのカナリア機能を発揮しています。Que系スマホでは7h半JST過ぎには続々とアラートOFFになっています。一方、u-blox M8Nでは8hJST前で色が濃紺に変わっていることがわかります。

このようにスマホはNAQUアラートに対して、公称時刻とほぼ同様な受信の変化を記録できています。一方、u-bloxでは30分程度の遅れが発生しているようです。

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日本人の有するモバイルGNSS端末は99.9%以上は圧倒的に日本時間JSTベースになっていますので、UTからJSTに時刻ベースを換算しています。そうしないと日本国内ではなかなかQZSS利用への大衆的関心が高まらないものと思います。その都度、当方が暗算で換算してますので時には変換をミスることもあるかもしれません。ご容赦ください。

当方はNAQU情報などの重要サービス情報は英語UT版とNAQUJなどとした日本語JST版を早急に並列発行すべきではとおもっています。すでにGNSS技術は一部専門家・セミプロ向けのものから、1億台規模の日本大衆スマホに移行しているからです。納税者の強い関心を味方につけるべきです。

欧州GalileoではEU地域内24カ国語で情報提供していることは以前にも以下のURLにてご紹介しました。
useGALILEOサイトからみる24言語の多様性
https://www.usegalileo.eu//BG/

日本QZSSでも英語・日本語の他に2種の中国語とハングルでの情報提供は緊急に必要ですし、カバー地域からすればインドネシア・ベトナム・タイ・フィリピン語系も追加してゆくべきでしょう。こうした努力がQZSS計画のサービスの真剣さを国際的に訴えるものとなるでしょう。

欧州ガリレオや中国北斗との東アジア地域でサバイバル協力をしてゆくには、こうしたマルチ言語・ローカル時刻対応などできめ細かい差別化をすることが大事ではないかと思います。