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69章解説【2】

2014年04月11日 | ジュズ・タバーラカ解説
9.また、フィルアウンと彼以前の者、そして転覆した諸都市は罪過をもたらした(犯した)。
10.また、彼らは彼らの主の使徒に背き、それゆえ、彼(アッラー)はいや増す捕獲で彼らを捕らえ給うた。
11.まことにわれは、水が溢れた時、おまえたち(の祖先)を船で運んだ。
12.われらがそれをおまえたちへの教訓とし、注意深い耳がそれを覚えるために。
13.それで角笛が一吹き吹かれた時、
14.そして大地と山々が持ち運ばれ、両者が一打で粉砕された(時)。
15.それでその日、かの出来事は起こり、
16.そして天は裂けた。それその日、脆いのである。
17.そして、天使(たち)はその(天の)端々の上にいる。そして彼ら(天使たち)の上にあるおまえの主の玉座を、その日、8(天使)が支える。
18.その日、おまえたちは晒され、おまえたちの(たった)一つの隠し事すら隠れることはない。

「また、フィルアウンと彼以前の者、そして転覆した諸都市は罪過をもたらした(犯した)。また、彼らは彼らの主の使徒に背き、それゆえ、彼(アッラー)はいや増す捕獲で彼らを捕らえ給うた。」

 フィルアウンとは、古代エジプトにおけるエジプトの王座に就く王の称号ですが、この章で言われるフィルアウンは、ムーサー(平安あれ)の時代に存在した王です。「彼以前の者」つまり彼の前に存在した不信の民、「転覆した諸都市」つまり転覆した諸都市は、ルートの民が住んでいたその地面と空が逆さまになった諸都市です。転覆され、そこに住む人たちが滅ぼされた理由は、彼らが「罪過を」犯したためです。その罪とは、男色行為でした。「また、彼らは彼らの主の使徒に背き」アッラーから送られて来た使徒に背いたということです。「それゆえ、彼(アッラー)はいや増す捕獲で彼らを捕らえ給うた」つまりその時アッラーは激しさにおいて度を越した捕らえ方で彼らを捕らえ給うた、ということです。

 続いて簡素にクルアーンは、ヌーフの民に起きた洪水や船について、祖先を救われたことをありがたくアラブが思うよう示唆するかたちで述べていきます:

「まことにわれは、水が溢れた時、おまえたち(の祖先)を船で運んだ。われらがそれをおまえたちへの教訓とし、注意深い耳がそれを覚えるために。」

 「水が溢れた」とはつまり一線を越えて上昇したという意味で、洪水を指します。「おまえたち(の祖先)を船で運んだ」つまりおまえたちの祖先をヌーフの船に乗せたということです。アッラーが祖先を救助し給うたということは、彼らの子孫を救助し給うたことになります。またヌーフの船がアル=ジャーリヤ(走るもの、という意味)と呼ばれたのは、水の上を走るからです。「われらがそれを」つまりアッラーが信仰者たちを船で救い、不信仰者たちを溺れさせ給うたことを。「おまえたちへの教訓とし」つまり見本、説教、アッラーの御力とのその英知の根拠として。「注意深い耳がそれを覚えるために」この話を聞いて益を得る、教訓を覚え理解する耳。そのような耳も持ち主はアッラーに罰せられないよう、アッラーに背く行為に注意します。

 至高なるアッラーが述べ給うた、沈没や洪水といった自分たちの預言者たちを嘘つき呼ばわりした過去の共同体が迎えた結末は、次のようにアッラーが描写し給う審判の日の恐ろしさに比べるとあまり重要でなさそうに見えます:

「それで角笛が一吹き吹かれた時、そして大地と山々が持ち運ばれ、両者が一打で粉砕された(時)。それでその日、かの出来事は起こり」

 角笛への一吹きは、審判の日と世界の滅亡到来の徴候です。山々と大地の表面は元の位置から上昇して、お互いにぶつかりあい、粉々になり、すべてが平たくなります。これが起こって、何を待つというのでしょう。アーヤは答えます:「それでその日、かの出来事は起こり」つまりその時にこそ、審判が起こるということです。

 審判の発生は、天が裂けることも引き起こします:「そして天は裂けた。それその日、脆いのである。」亀裂が入るということは、精密に創られた作りの構造が壊れることです。かつてしっかりしていた天は裂け、脆くなります。

 恐ろしい光景の後、クルアーンはアッラーの威厳とこの地球を支配している彼の強大さを描写します:
「そして、天使(たち)はその(天の)端々の上にいる。そして彼ら(天使たち)の上にあるおまえの主の玉座を、その日、8(天使)が支える。」

 天使はこの天の端々に、そしてアッラーの玉座を8の天使または8列の天使が担ぎます。玉座という言葉は権力、王権を指しており、人類はその名前でしかアッラーの玉座の真実を知ることが出来ません。そして人々はこの日、現世で成してきた行為の清算のためにアッラーに晒されますが、その一つであってもアッラーから隠されることはありません。「その日、おまえたちは晒され、おまえたちの(たった)一つの隠し事すら隠れることはない」

参考文献:ルーフ・アル=クルアーン タフスィール ジュズ タバーラカ/アフィーフ・アブドゥ=アル=ファッターフ・タッバーラ薯/ダール・アル=イルム リルマラーイーンP49~51)
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