アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

世界樹の見え方

2023-03-07 20:41:49 | 錬金術neo

◎それはひっくり返っている

(2009-12-26)

 

世界樹は哲学の樹(アルボル・フィロソフィカ)とも呼ばれ、北欧神話ではイグドラシルとも呼ばれる。錬金術文書では、転倒した樹(アルボル・インウェルサ)とされ、上から下に成長し、樹冠が下に、根が上にある。この転倒した世界樹は、古代秘教的世界観から来るもので、神である根から世界が発出しているという見方に、人間からの見え方を加えたものである。

 

『ある錬金術の文書では、「鉱物の根は空に、枝は大地の下にあり、これを引き抜くと、恐ろしい音がして、大いなる恐怖が続く」と記されている。『世界の栄光』では、哲学者たちの言葉として「その鉱物の根は空にあり、梢は大地の下にあり」と述べられている。

(中略)

 

転倒した世界樹の数多くの例の中で最も有名なものは、『ウパニシャッド(奥義書)』にあるものだろう。樹の宗教的意味がアルボル・フィロソフィカのそれと似ている。

 

この宇宙は永遠に存在する樹であり、その根は高く、枝は下に広がる。

樹の純粋な根が梵であり、その中に三界(欲界と色界と無色界)が存在し、これを超越する者はいない。』

(ヨハンネス・ファブリキウス/錬金術の世界/青土社p229から引用)

 

悟っていない人間には、世界樹は根が下に枝が上に広がって見える。世界樹の根を目撃した瞬間に、世界樹の見え方はひっくり返る。世界樹の根は神であり、仏であり、タオであり、ニルヴァーナである。

 

この逆転した世界観こそ覚者の証拠である。悟った人が周辺に理解されないのはここに最大のキーポイントがあるのではないか。

 

また霊が見えようが、ハイアーセルフと話ができようが、世界が逆さまに見えない人は本物ではあるまい。タロット・カードの木から吊るされた男こそ、覚者の姿である。吊るされて世の中がひっくり返ることほど恐ろしいものはない。実はそちらの方が真相だったと。それ以外にアセンションはあるまい。

 

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一厘の仕組-2

2023-03-07 03:35:44 | 冥想いろいろ

◎なぜ出口王仁三郎だけが知っていたか

 

一厘の仕組とは、九分九厘悪玉ペースで進んでいた世界の趨勢が、最後の一厘で大逆転すること。逆転と言えば、タロット・カードの吊るされた男で有名だが、出口王仁三郎を読んだ人なら、一厘の仕組が古事記の仲哀天皇の段に描かれていることは知っている。

 

冥想シーンで、九分九厘から一厘の大逆転は、個人が逆転して世界全体になること。

 

古事記の仲哀天皇の段で、九分九厘の崖っぷちシーンは、仲哀天皇が神託のとおりにせずに、なまなまに琴を弾じているうちに人知れず崩御されたこと。

 

次のとおり出口ナオは一厘の仕組を知らなかったと言っている。なぜ出口王仁三郎だけが知っていたか。出口王仁三郎には、体験とは言えない体験があったからではないか。

 

※二代様:出口スミ

『◯一厘の仕組

(『大本神論』に啓示された三千世界救済の大神策・天地の祖神の大経綸)

 

二代様  「一厘のお仕組は開祖様でも御存じなかった。」

聖師    「王仁は知っていた。」

(昭和二十年九月四日)

 

(大正時代に聖師は『古事記』の大后息長帯日売命(おほきさきおきながたらしひめのみこと)の帰神のところに一厘の仕組が示されてあると教えられた)

 

(参照)『霊界物語』第一巻第三十五章「一輪の秘密」。第三十六章「一輪の仕組」』

(新月の光(下巻)/木庭次守P301-302から引用)

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