いつも寝不足 (blog版)

動物園・水族館へ行った記録が中心(?)。
他の話題はいつも寝不足 (信州FM版)で。

『ボウリング・フォー・コロンバイン』

2006年01月19日 | 映画・ドラマ
ドキュメンタリーと言うと、「詰まらないもの」と思いがちだが、この作品は十分な娯楽性がある。

ボウリング・フォー・コロンバイン

ジェネオン エンタテインメント

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いや、ドキュメンタリーは基本的に面白いんだけど、少なからぬ作品が制作者の問題意識を視聴者に強要するものになっていて、それが「ドキュメンタリーは詰まらない」という先入見になっているのだと思う。

ドキュメンタリーは基本的に面白いものだと仮定しても、この作品は飛び抜けて面白いのかもしれない。爆笑、ということはないが、飽きさせずにクレジットロールまで持ってくるのは監督の力量なのだろう。所々に、「うわぁ、あざとい」と思う演出(※)も見られるが、全体として良質なエンターテイメント、アメリカンスタンダードなドキュメンタリーに仕上がっていると思う。
※腰の曲がった(!!)チャールトン・ヘストンを追いかけ、銃殺された6歳の少女の写真を置いてくる、ラストなんかが特に。

この映画には様々な人が登場するが、最も「頭が良い」と思わせる人物と言えば、間違いなく、マリリン・マンソンだろう。マリリン・マンソンは、コロンバイン高校銃乱射事件の2人の犯人が心酔していたヘヴィ・メタルの歌手で、事件後に事件の元凶として非難の矢面に立たされてツアーが中止に追い込まれたりしている。

この映画では事件の2年後のインタビューの様子が収められているが、その受け答えが全体として優れているのはもちろんのこと、コロンバインの町の人々や生徒と何か話したいことはという質問に対して、「何も 黙って彼らの話を聞く それが大事だ」という返答は生中な知性の持ち主ではなし得ぬものだろうと思う。元々優れた知性の持ち主だったのか、事件で鍛えられた結果なのかは知らないが、この作品中で最も輝ける言葉だと思う。この発言の背後にあるものを「叡智」と呼ばないわけにはいかない。

さて、この作品を見て思ったのが、日本は間違いなく、この作品の中で描かれているアメリカに近づいていると言うことだ。

アメリカで銃犯罪が多い理由として、多数の銃が出回っていることがよく語られるが、マイケル・ムーアは、これを否定する。アメリカの隣国で人口3,000万人に対して700万挺の銃が出回っているカナダでは、銃犯罪はあるにしても、アメリカと比べて2桁以上少ない。つまり、アメリカで1万1千人以上が犠牲になる一方でカナダでは200人未満だ。銃も弾丸もアメリカと変わらぬほど容易に入手できるのに、それを人を撃つために使う例は圧倒的に少ない。

また、アメリカが血なまぐさい数々の歴史を経験していることを理由に挙げる人々もいるが、これもまた否定する。アメリカ以上に血なまぐさい歴史を持つ、ドイツ、イギリス、日本ではほとんど銃による死者がいない。

人々に恐怖を植え付け、その恐怖を利用して儲けたり、権力を保持する人々の存在こそがアメリカを世界に類を見ない人々が人々を殺害する国家にしているのだというのが最終的な結論ではないかと思う。殺人事件は20%減ったのに、殺人の報道は600%増えたという統計が紹介されているが、これこそが恐怖の正体なのだ。

コロンバイン高校銃乱射事件や6歳の男の子が6歳の女の子を射殺した事件をもってして、怪物化する子どもたちという報道を繰り広げたアメリカのマスコミは、この国のマスコミとどんな差があるのだろう。

DVDの特典インタビューでマイケル・ムーアは、日本はアメリカと違い、隣人を助け合う文化があると称賛(?)しているが、実感としてはかなり違う。私自身はアメリカに住んだことがないので伝聞にしか過ぎないのだが、3種類の全く違う情報源から「日本人は(隣人に対して)冷たい」という評価を聞いている。

1つは、高校の同級生から。この同級生の姉はUCB(カルフォルニア大学バークレー校)でMBAを取得した俊才で、幼い頃から様々な国(ヨーロッパ各国含む)でホームステイを重ねた経験を持っているが、日本に帰ってくるたびに日本人は冷たいと感じたそうだ。

別の1つは、10年ほど前に放送された深夜のTV番組から。父親の仕事の関係で海外での生活が長かった、いわゆる帰国子女の男性が、日本の大学に入ったはいいが、周囲の隣人に対する配慮の薄さ・冷たさが嫌になって、日本脱出を考えているという悩みを訴えていた。

最後に1つは、シアトルに留学経験を持つ元同僚。アメリカは人種差別は酷いし、問題は多い国だが、日本よりずっとマシだと嘆いていた。労働ビザは取れただろうか。

過剰化する犯罪報道と、「自己責任」という美名のもとに他人に対する配慮の放棄を正当化するこの国は、銃犯罪こそないものの、人民が人民を殺し合う国へと着々と進んでいる気がしてならない。

煙幕、煙幕

2006年01月17日 | 時事
遅かれ早かれ捜査の手は入ったんだろうが、よりによって16日の夜に乗り込むってのは、どう考えても今日の小嶋社長の証人喚問に対する煙幕だよなぁ。

ライブドアを家宅捜索 企業買収で風説流布容疑 (共同通信) - goo ニュース

また、実際に捜査が始まる前に話が流れたのも夕方のニュースでも煙幕を張れるようにする力が働いたような気がしてならない。

NHKと日経、ライブドア捜索着手前に「強制捜査」報道 (朝日新聞) - goo ニュース


フィギュア云々ではなく

2006年01月17日 | 時事
フィギュアを単純に「人形」と訳して良いのかは分からないが、これって、動機の対象物(=フィギュア)が面白かったから、報道されてるんだよなぁ。

「人形買ってもらえず」自宅に放火容疑、27歳男を逮捕 (朝日新聞) - goo ニュース

本当に、それだけの記事って気がする。例えば、対象物が「自動車」だったらベタ記事扱いだろうし、親子間の確執だったら非常にありふれた事件であって、精々「親子げんかで自宅に放火」という見出しくらいですぐに忘れ去られる類にものだ。

それが今回たまたまフィギュアだったから結構大きな扱いになっているだけ。この事件のキモは、犯人が自分の欲求が満たされなかったことによって不合理な判断を下した(※)ことであって、決して「フィギュア」がキモなのではない。
※等身大フィギュアでも数十万だが、家を建て直せばウン千万は掛かろう。経済的合理性だけ取っても、非常に不合理。

このくらいのことで「サブカル叩きだ」なんていう気はサラサラないが、こういった、分かり易くて尚かつミスリーディングな記事はスポーツ新聞や週刊誌にでも任せておけばいいのに。

日本語テスト結果

2006年01月17日 | 雑記
ATOK presents 全国一斉!日本語テスト をやってみた。

結果、72点。平均を上回っているし、評価も「よくできました」なんだけど、正直、もう一声欲しかったかな。

結果を見てみると30問中8問が不正解。特に、表記力と題された問10~14は5問中4問を間違えている。表記に関する無駄な知識(不正確なものも含む)が足を引っ張ったか。

花火

2006年01月14日 | 雑記
しのつく雨にもめげず、嫌になるほどの積雪にもめげず、花火が打ち上げられたので敬意を表して映像をアップロード。

背後に聞こえる水音は傘を滴る雨の音だと思うが、よくは分からない。


雨漏り発生

2006年01月14日 | 家事・修繕・園芸
お勝手で雨漏り発生。

今日は朝から雨模様。何mも積もっている所ではシャレにならないと思うが、50cm位のうちの辺りでは積もっている雪が融けるので、それほど悪くはない。しかし、思わぬ故障が発生、すなわち、雨漏りだ。

多分、融け出した雪がずれたことによって、瓦もずれたんじゃないだろうか。で、雨が降っているから雨漏りに至るというわけ。

雨漏りに気がついたのが夕方遅くだったので、本日は漏れてきた水が流し台に流れるようにビニールシートなどを貼り付けて応急処置。取り敢えず屋根にも登ってみたのだが、問題の箇所には半ば氷の塊と化した雪が乗っかっていたので今日の修理は諦めた。

関西系少女は薄幸に限る ― 『じゃりン子チエ 劇場版』

2006年01月14日 | マンガ・アニメ
誰が決めたわけでもないのだろうが、マンガやアニメに出てくる関西系少女(主役級)は、薄幸と相場が決まっている。最近(でもないか?)の例では『おジャ魔女どれみ』の妹尾あいこが典型か?

その系譜がどこまで遡れるかは分からないが、『じゃりン子チエ』のチエちゃんは、間違いなく薄幸な関西系少女の代表格だろう。

じゃりン子チエ 劇場版

ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメント

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劇場版って、全国放送されたTVアニメの総集編なのか、新規に作成されたものなのか、よくは知らないが、見ると懐かしいと言うか、何と言うか、得も言われぬ気分になるね。

基本線は、テツをはじめとしたわちゃくちゃな大人たちが巻き起こす騒動と、しっかり者のチエちゃんの対比が笑わせどころなのだが、チエちゃんとお母はんの絡みは、やっぱり、泣かせどころだねぇ。すがわらくにゆきが「チエチエチエ~~!!」って叫んじゃったり、TV3周、マンガ2周とかしちゃうのも宜なるかな、って気がする。

読みたいような、読みたくないような

2006年01月14日 | 時事
藤沢周平の作品(エッセイ含む)は、ほぼ全て読んだが、オール讀物新人賞(1971年「溟い海」)以前の作品が発見されたそうで。

藤沢周平文学の「芽」発見 無名時代に13編 (朝日新聞) - goo ニュース

「溟い海」以前から投稿などをしていたことは本人も書いたり、未掲載でも(何らかの賞に引っ掛かって)名前が載った雑誌などを発見した例もあるが、雑誌に掲載された作品が13編も発見されるとは驚き。

ただ、この時期の作品は周平ならぬ習作(※)なので、読みたいような読みたくないような。
※エッセイでオール讀物新人賞以前を習作と規定していたような憶えがある。

ところで、高橋書店って手帳や高島暦で有名なこの高橋書店のことなんだろうか。まさか、藤沢周平のことを調べていたらレイザーラモンHGの出ているCMを見ることができるとは思わなかった。

『アルゴ探検隊の大冒険』

2006年01月13日 | 映画・ドラマ
初めて見たのは、もう20年以上も前の話で、多分、『日曜洋画劇場』だったと思う。『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』(当時)の公開前後じゃなかったんかなぁ。ハッキリしないが。

アルゴ探検隊の大冒険

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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最近のCGバリバリの映像に比べちゃうと「もろ合成」な感じなのだが、40年以上前にこの映像を見た人たちはビックリしただろうねぇ(※)。20年前に見た私もビックリしたのをよく憶えている。
※興行的には今一つだったようだが。

ストーリーはギリシャ神話の中でも有名なエピソードの一つ、黄金の羊略奪をベースにしている。約90分の作品の少なからぬ部分がハーピーや骸骨戦士などの動きに費やされているので、ベースとなった物語を知らないと「へっ?」となっちゃうかも。そんな人は美星町 星のデータベース所収のアルゴ座の神話などを参照のこと。

今となっては稚拙とも言える特殊効果なのだが、後の作品に与えた影響はもの凄く大きいだろうね。と言うか、この作品に対するオマージュは至る所で目にすることができる。

個人的には、ラストの7体の骸骨戦士との立ち回りが印象深い。骸骨戦士が剣を持って人間と立ち回る様は今見ても凄いと思うし、「グリグリ動く」という表現はこの骸骨戦士たちのためにあるんじゃないかと思えるほど。

寒の土用丑の日

2006年01月13日 | 郷土ネタ
NHKの長野ローカルな番組をを見ていたら、岡谷市が特集されていた。

初めて知ったのだが、岡谷はうなぎが名産なんだとか。岡谷っていうと、精密機械や『あゝ野麦峠』の舞台となったように製糸の町というイメージがある。うなぎが名産とは知らなかったなぁ。

もっとも、うなぎの岡谷として売り出したのは比較的最近のことらしい。ただし、昔から諏訪湖や天竜川(※)でうなぎが豊富に捕れたことが、そもそもの始まりなので、決して付け焼き刃な名産ではないようだ。
※下流が浜松市なのも何かの縁?

そして、うなぎの岡谷を売り出す際のキャッチフレーズが「寒の土用丑の日®」(うなぎのまち岡谷参照)なんだそうで、Wikipediaにも掲載されている。

うかつにも、土用というと夏にしかないような気になっていたが、実は年4回あるんだそうで、詳しい説明はWikipediaの「土用」の項なんぞを参照のこと。

なお、今年の寒の土用丑の日は1月24日(火)。

母親 脳こうそく(推定)で入院するも1泊で退院

2006年01月07日 | 健康
昨日昼過ぎ、離れで勉強していたところ、家人が母親の様子がおかしいと言ってくる。話によると、今朝やったことや5分前にやったことを思い出せないらしい。

すぐに母親の所へ行って話をしてみると、明らかにおかしい。立ち居振る舞いや話しぶりにおかしなところはないのだが、何せ、自分が直前にやっていたことも記憶に留まらないらしく、一体なぜ自分が今ここにいるのか、何をやっているのかが分からない。自分でもおかしいことは分かるのだが、なぜおかしいかが理解できない。ただ、おかしい、バカになってしまったみたいだと言うだけ。しかし、そう言ったことも忘れてしまうので、おかしい、おかしいの堂々巡りになってしまう。

脳卒中や脳こうそくでこういった症状が出ることがあるという話を聞いたことがあったので、大急ぎで病院へ連れて行く。救急外来で、予め電話しておいたのだが、着いてから30分ほど待たされた。やぁ、その時間の長いこと長いこと。もし、脳内出血などがあれば一刻を争うし「早くしてくれぇ」と胃が痛くなった。

結果から言うと、CTでもMRIでも特におかしなところは見つからず、おそらく微少な脳こうそくか、部分的なてんかんではないかという診断であった。今すぐ危ないというような状態ではないので、取り敢えず帰宅しても問題ないが念のため入院という話になった。

母親も、軽い吐き気がするのと記憶がおかし(※)いことを除けば、具合の悪いところはないのだが、何せ今やっていることを記憶できないので、なぜ自分が病院にいるのか理解できない。なぜ病院にいるのか、なぜ入院するのか、など何回も訊いてくるので、そういうことを訊いてくる状態だから入院するのだと説明すると当座は納得するのだが、5分もすると忘れて同じようなことを訊いてくる。
※1週間以上前のことは大体憶えているのだが、年末あたりからの記憶がハッキリせず、直近のことは全く記憶できない。

担当の医師も、数日中には直ると話していたが、今朝行ってみると本当に何事もなかったように回復していた。昨日のあれは質の悪い冗談だったんじゃないかと思うほど。ただ、昨日の記憶は全くと言っていいほどなくて、昨日の様子を話してやると全く憶えがないし、「嘘ぉ~」と自分でも呆れて笑っていた。

もしかしたらとは思っていたが、ここまできれいサッパリ回復するとは予想以上のことで本当に良かった。

医師の話では、こういった例は珍しくないので取り敢えず心配は要らないが、このあとは通院で検査をするとのことで、入院は1泊2日で終了となった。

こんなものまで売ってるのか、Amazon ― UPS交換用バッテリキット

2006年01月06日 | PC・電気機器
今やパーソナルユースも珍しくなくなった(※)UPSだが、長期にわたって使っていて困るのがバッテリの交換。そもそも交換できない製品は廃棄するしかないが、交換できる製品の場合、純正品にすべきか、他の製品から流用すべきか悩ましい。
※とは言え、私が使い始めた頃(2001年か2002年)は、やはり珍しくて、同僚や上司にからかわれたものだ。

私が使っているのはSmart-UPS 1000(他にも三菱製のもあるが貯蔵品と化している)だが、遂にバッテリがへたってセルフテスト失敗となった。前回交換したのは2002年6月29日だ。3年半も持ったんだから、良しとすべきか。

バッテリは消耗品なので交換するしかないのだが、上に書いたように純正品を使うか、他の製品を流用するかが第一の問題であり、第二の問題は、他の製品に乗り換えるか否かだ。

例えば、サウンドハウスのUPSなんかは1400VAの製品で15,800円(税込)だ。対して、Smart-UPS 1000用の交換バッテリはAPCオンラインショップで25,305円(税込)もしやがる。

個人的には、APCのUPSは仕事でもよく納入したし、製品の持つ癖も分かっているので、バッテリ交換で乗り切りたいのだが、差額1万円は正直きつい。また、Smart-UPS 1000自体も前世紀に生産されたものなのでそろそろガタが来ていることも否めない。

「他にもっと安く交換用バッテリを売っているところはないかな」と思って調べてみたところ、まぁ、何と、Amazonで扱ってるじゃありませんか。

RBC6L SUA1000J交換用バッテリキット

エーピーシー・ジャパン

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肝心の値段の方も19,980円(税込)で、APCから買うより5,000円ちょっと安い。これは、Amazonから買うのが吉? ちょっと悩ましいなぁ。coneco.netで見る限り、Amazonがほぼ最安だし。。。

それにしても、Amazonって、何でも扱ってるんだなぁ。