よく夢を見る。起きていても、空想の世界に飛び込むのが好きだが、目をつぶって朝が来るまでの時間、私はいつも違う場所で様々な人と出会い、また再会する。小学生の頃好きだった人、憧れの芸能人、昔通った学校の屋上、身に覚えのない場所、そんな場所や人が登場するが、何故かみんなあの頃のまま、何ら変わりはない。私の心も昔のまま、何の憂いも迷いもなく、ただ笑っている。いつも、本当に伝えたいことを心に何かしら秘めている。それを口にしようとする手前で、目が覚める。悔しくて、もう一度同じ所まで戻れと願っても、同じ夢は見れない。それは思うに、私にとって実に覚えがあるないによせ、大切な思い出、記憶であるからなのだ。だから、いくつになっても、何年経っても、私に必要な記憶はいつも傍にあるものなのだ。もう一つ、これは希望というか願望なのだが、いつか夢の中で見た物や人に、会えることの暗示なのかもしれないと。だから、大切なことは何だかぼやけている。現実世界で決着をつけるため、夢はあくまでその片鱗を見せてくれているに過ぎない。ミュゼ 200円