Qちゃんな日々

日々のできごとをよしなに書き綴っていきます。

明け方の夢

2011-09-29 15:59:36 | 旅日記

夢をみてもたいてい憶えていない。

夢をみたことだけ憶えていて、内容が思い出せない。

けれど明け方(目覚める前の1時間くらいの間)に見た夢は、

たいていなんとか憶えていられる。

よほど印象深いものなら。

今朝の明け方に見た夢も鮮烈な印象を放っていた。

 

夫と私が山登りをしている。

独特の山で何か霊的な存在。

 

なぜなら道の途中で何度か岩場が顕れる。

その岩は今までに見たことのないような色をしている。

茶褐色、

限りなく赤に近い茶褐色。

こんな紅い岩を自分は見たことがない。

 

その色がこれから先に出会う「何か」を示唆していることは間違いなかった。

その赤はあまりにも禍々しいので先を進むには、とてつもない危険をはらんでいることも予測できた。

 

山のある程度の高さまでくると、いよいよ山の緑はなくなり異様な色をした岩場だけになった。

この先は岩だけで出来ている山頂への入り口  のような処に到達していた。

この岩がまた恐ろしくさらに鮮烈な「どす黒い赤と黒」のコントラストで出来ていた。

こんな光景は今まで生きてきて見たことがない。

なぜ岩がこのようなグロテスクな色しているのか。

あきらかに此所が「異界への入り口」であることだけは確かだった。

 

さっきから小雨が降っている。

その雨の色がやはり岩と同様におかしい。

ありえない色をしている。

錆びた色というよりも限りなく赤に近い褐色をしている。

岩と同じように。

 

私は白いヤッケを着ている。

雨の跡が白のヤッケの上に付く。

まるで血を薄めた色の雨の跡。

 

岩場と同じように雨の色も標高が高くなるにつれいよいよ血の色に近づいてきた。

 

怖い。

こわいけれど、それ以上に私はワクワクしていた。

こわいというのは今の自分の段階の常識であって

ほんとうはもっとこの先に自分が想像もしなかった世界が

それも祝福すべき世界が待っているのを感じだからだ。

 

こわいけれど先に進みたい、という気持ちの方が強かった。

 

いよいよ異界に入ろうとしたときに夫は言った。

 

仕事があるよ。

(なぜか私たち夫婦のポジションは山裾にある大きな有名料理屋の跡継ぎ夫婦だった)

 

今日は政界グループのお偉方さんや○○○の方々もお見えになる。

すごく忙しい日だから。

もう山を下りなくちゃ、と。

 

そんなことは知っていて山登りをしていたはずなのに

せっかく(たぶん)異界の入り口まできたというのに

夫は帰ろうという。

 

夫の常識と良識がうらめしかった。

そして夫に言われてすぐ従順にそれに従ってしまう自分もまたうらめしかった。

 

私たちは現場に戻らないといけない。

そうしないとお店の人やお客さんに多大な迷惑をかける。

普通の常識。

 

けれどこんど此所に来れるのは次にいつになるか、分からない。

もう二度とこの機会が巡ってこないのかもしれない。

 

なのにこの山を下りている自分がさびしかった。

 

あの先に行きたかったのに。

 

4時頃に目が覚めて、夫に怖い夢をみた、と言うと

背中をさすってくれた。

 

朝ご飯がおわってぼうっとしてると

夫が「きょうはしんどいのか?」と尋ねてくれるので

 

あなたと山登りして

赤と黒の怖い岩場まで来たときに

あなたがもう帰ろうと言ったから

その先に行けなかったと説明すると

「よかったね」と言った。

 

そうか

 

よかったのか?

 

私の説明不十分なのだろう

違和感が残った。

 

そのあとトイレの中でもう一度、

今朝がたみた夢と夫のコメントについて考えてみた。

 

そうか私はあのとき

 

「ちがう、危険を承知で、でも、その先になにがあるのか知りたかった、直感的に行きたかったのだ」

 

そう思ったし、

ただ先に進みたかっただけでない

「あなたとあの先に行きたかった」のだ

けれどあなたはその先に行く気がないみたいだから

わたしはそれにあわせた。

 

そのことを夫に伝え損ねているのだと気がついた。

だから夫の「行かなくてよかったね」(僕が止めてよかったね)の言葉に

納得承伏できないのだ。

 

 

いままで夢日記なんてつけたことないのに

なぜかきょうは書き出してみたくなった。

 

書き出すと

今まで見えてなかった

見ようとしてこなかった何かが見えそうな気がして。


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