まさかこんな所に磨崖の石仏さん、学校と新興住宅に挟まれ、三面側溝で固められた崖っぷち、これじゃお釈迦様でも ・・・・・・。
それがいいのか悪いのか??世の中変われば当然景色も変わる・・・・、一昔前はこの辺りはどんな景色だったのだろう??
グーグルアースを覗いて想像すると松林の広がるなだらかな丘陵地、行基開基、古刹長命寺門前の谷川沿いに刻まれた磨崖石仏だったようです。
確かに現在、西松ヶ丘ともっともらしい地名の大新興団地の真っ只中になっています。
それも今ではこんな有様、すっかり邪魔者扱い・・、すっかり隅に追いやられ、小さく残されたし椎の木の下、みすぼらしい屋根を掛けられています。
それでも昔を知る人が健在なのか造花ながら華や水も添えられ、信仰が絶えてない事が窺われる。
石仏は像高50cmばかりの合掌如来立像ですが足元は埋もれて不明です。
像周部を彫り沈めた、浅い彫り、癖の強い顔容は近世の造立でしょうか???
人間臭い顔つきは近所の親父さんのようで親しみやすいのですが、この景観の変わりようをどんな想いで眺めているのやら・・・。
何か言いたげにも見える石仏は・・・・ただただ黙して語らず沈黙の中に佇む。
撮影2011.6.5
山林開発、道路拡張、河川改修は急ピッチ・・・
おまけに墓地改修も・・・
この磨崖さんも何かを訴えているような・・・。
それに耳を貸さない現代人・・、なんだかなあ・・・
それが哀れにさえ感じます。
便利は不幸の裏返しかも・・・・。