ここは今年になってもう何度往復したことか・・・
何度行っても誰一人出遭うでもなく、、この山上の小さな集落への入り口にある勧請石柱には昨年の、疲れ果ててすっかりぼろぎれのようになった勧請縄の残骸が残っているだけでした。
最終も最終、前回紹介の古高町からこちらに足を伸ばしてみると待ちに待った真新しい勧請縄にかけ替えられていました。
ここ観音寺集落は、栗東市街地より、往古金勝寺文化圏の中心だった金勝山(こんぜやま)の麓を縫う県道12号線で約15分ほど南下、競馬馬の栗東トレーニングセンターを越えてしばらく行くと左手に小さいながら観音寺の看板が見えるのでその道を左折、そのまま道なりに、どんどん進んで10分も走ると観音寺集落のこの勧請縄の前に出る。
観音寺集落はその名でも解るように集落の最奥には観音寺と言う古刹があって同境内には白山神社が鎮座している。
車を降りて振り向けば、ず~っと向こうに琵琶湖、その奥に比叡の山並を望むことが出来るほどこの地は山の高所、山の斜面に20軒ほどの民家が軒を並べている。
集落入り口の石柱に鉄製のポールを渡し、それに勧請縄をくくりつけている。
この縄にも以前は木製の「蛇頭」が付けられて居て、大蛇に見立てられていたようです。
長さ約7m、縄の中心辺リ上部には漆の枝の矢を12本突き立て、下部には樒の小枝を付け下げ、周りには「狐のたすき」と呼ばれているヒゲカズラもつけている。
ヒゲカズラを勧請縄につけているのはここで見るのが始めてです。
観音寺の勧請縄はオコナイの行事として旧暦の2月1日から編みたてられ、この石柱に吊られるのは6日目の早朝だと言うことで、この近江においても最終の勧請掛けではないかと思います。
2009.3.1