愛しきものたち

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米原市三吉(みつよし) 八坂神社の九重石塔 

2015年04月07日 | 石塔:石造物

 

米原市三吉の八坂神社に残された湖北唯一、完品の九重石塔。

 

八坂神社のある米原市三吉は北陸道米原IC脇の一画にある古い大きな集落・・・集落には別途八幡神社も有るからややこしい。

八坂神社は集落の東端、息郷(おきさと)小学校の東山裾に鎮座する小さな社。

境内片隅には社務所と書かれた象鼻を持つ寺院風の建物が有り、神仏混淆時代の名残を今に伝えて居るのだろう??

それ故、これほど立派な九重石塔が境内にあっても何の不思議もない・・・多分この八坂神社はその寺の鎮守社として機能していたのだろう??

九重石塔は高さ394cm、鎌倉時代後期の元亨三年(1323 )の銘を持ち、現在も完品として残っている。

九重石塔は、境内の向かって右手奥、林の中腹に立ち、初層軸部には舟形を彫りくぼめ蓮華座に坐す四方仏を半肉彫り、屋根石は力強く安定感がある。

基礎は正面のみ、輪郭内に格狭間を造り、内に近江形式の宝瓶三茎蓮を刻んでいる。

元々は近くの山上にあったのを移動したというから、付近に鎮守社を有する古刹があったのだろう・・・。

撮影2012.11.7