彦根市、千手寺への旧参道にある地蔵磨崖仏。
彦根市街より西へ約3km宇曽川左岸、湖東穀倉地帯の独立峰「荒神山」が有り、その東端山麓に行基開基の古刹「千手寺(せんじゅじ)」がある。
寺への旧参道、ほとんど訪ねる人さへ通らない麓からの石段参道脇に在る。
参道斜面の上段に突き出した大岩に地蔵磨崖仏、他に小石仏二体と地蔵板碑が安置されて居る。
ここでは先ず大岩に刻まれた地蔵磨崖仏から・・・石仏は深い舟形の中半肉彫りで風見出された像高1m程の定形地蔵立像。
しかし、磨崖仏は舟形の向かって右頂より、石仏の腰を貫抜き磨崖仏をも、真っ二つに切り裂いている。
腰あたりの断裂は特に酷く・・・前後左右に全く別石に成り、今にも崩れそう??
地方石仏にしては中々手馴れた石工の手に依るものだと思われ、像容から窺うに室町期の造立だと思われる。
撮影2012.11.2