桜井市、日本の黎明期の歴史に絡んだ旧い歴史の「阿部文殊院」の二つの古墳内に安置された二つの石仏さん。
<これはグーグルストリートビューの画像・・境内中を自由に散策できます>
阿部文殊院は、大化改新の時、左大臣となった安倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)が安倍一族の氏寺として建立したのが始まりの古代寺院、後陰陽師・安倍晴明が陰陽道の修行をしたともいわれ、現代では平成22年(2010年)には、安倍氏と関わりがあるとされる安倍晋三氏が「第90代内閣総理大臣「安倍晋三」名義で石塔を寄進したりもしている。
本堂に近い参道脇には文殊院西古墳が有り・・・・
見事な細工の切石花崗岩を使用した羨道と玄室は、その完成度の高さと素晴らしさに驚くが・・・その奥壁を背にして不動石仏が安置されて居る。
石仏は「願掛け不動」と呼ばれる、所謂石棺仏とも思われる高さ1.5m程の花崗岩板石に中肉彫りで刻み出されて居る。
魔滅が酷く詳らかには分からないが・・・・説明板に依ると「弘法大師」お手製とあるが、もとよりそれほ程古いいものでは無く、おそらくはその像容から鎌倉後期の造立だと考えられて居る。
一方それより奥には「閼伽井窟」として信仰を集める文殊院東古墳文殊院西古墳があって・・・・
自然石を積み込んだ狭い玄室奥にはやっぱり舟形石の不動石仏が安置されて居る。
高さ約1mばかし、こちらは半跏座蔵で雑用も優れ鎌倉後期の造立・・・・。
掘り返された古墳には石仏の安置されて居る事が多い。
撮影2012.7.28