愛しきものたち

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奈良県安堵町 中家住宅(国指定重要文化財)

2013年10月05日 | 茅葺き屋根(同)奈良県

 

奈良県、国中平野の中央部、安堵町に残る広大な環濠屋敷内に残るる茅葺き民家。

外濠中濠と二重の濠と竹藪に囲まれた広大な屋敷は約10000?強(約1町歩強)、勿論国の重要文化財に指定され、屋敷内には、大和棟の美しい主屋をはじめ表門・新座敷・蔵・持仏堂などが残っています。

<正面表長屋門と板橋>

この地に居を構える中氏は元鈴鹿の土豪と伝えられ、足利尊氏に従い大和に入り、窪田姓を名乗りこの地に居館を定めが後、中氏と改め、筒井一族の武士として活躍したが江戸期に入り、武士から大地主となり、帰農した。

もう何年も前、この場所からの佇まいだけを見て、はあ~~と茫然、たまげた事がある。

橋を渡り、表門を潜れば、正面に豪壮な大和棟茅葺きの主屋、右手には藩主、役人などを通す新座敷。

向かって左手、本瓦葺きの落ち棟には煙出しの館、両側の高幣は少し低く、棟は瓦では無く桧皮で抑えて居る。

外塀越し、表門と新座敷の間から見える主屋の屋根。

米蔵方面から、主屋の裏手を見るとこんな感じ・・・・・・、因にこの主屋は万治二年(1659)頃の建立。

裏手、米蔵の中央を抜ける裏門?を潜り、内堀に架かる木橋を渡り、竹藪小道をしばらく行くと持仏堂。

屋敷内に個人の寺を建て、僧侶を住まわせる庫裏まで用意して居る。

庫裡は寄せ棟の茅葺き屋根に棧瓦の箱棟を載せて居る。

帰りに米倉門から見た主屋の茅葺き屋根。

案内して戴いた奥さんは未だ未だ若く、この家を一手に仕切るのは、さぞかし大変だろうと・・・・・・。

グーグルマップから・・・。

撮影2013.4.13