最澄開基と伝える古刹「大善寺」の境内脇墓地に建つ中型の石造宝塔。
安曇川左岸、高島市役所より南に約1km足らず、旧い在所道脇にひっそりと建つ、最澄開基の古刹とは言え、織田信長の兵火で 焼失、その後この地に再興されている。
石造宝塔は本堂正面に集めた小石造物や墓石の中央に建っている。
少し小振りに感じるが姿の良い宝塔、大きい基礎石には格狭間内に三茎蓮文様を刻み、塔身には舟形を彫りくぼめ、定印の阿弥陀坐像を半肉彫りしている。
基礎石正面左に鎌倉後期の正和二年(1313)の紀年銘を持ち、総高186Cm
屋根石の軒ぞりの力強さと、塔身の定印阿弥陀坐像の釣り合いが実に良い。
撮影2011.12.4