愛しきものたち

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高島市安曇川町 南鴨三体石仏

2013年06月19日 | 石仏:滋賀

「南鴨三体石仏」と呼ばれる宿鴨の石仏によく似た三体の石仏。

前日紹介の宿鴨集落から田圃を挟んで南に約300m、南鴨集落の南外れの簡素な地蔵堂に立ち並んで居る。

地蔵堂の片隅には小石塔や小石仏の残欠が並べられ、古い時代にはそれなりの寺が存在した事を窺わせる。

石仏は向かって左に地蔵立像、右二体は右手施無畏印、左手与願印の阿弥陀如来・・・・

やっぱり大きい供台が邪魔になり膝から下は隠れて見えません。

左端の舟形光背の上部を欠損、左手に宝珠、右手に大きな錫杖を掲げ持つ像高約140cmの地蔵立像。

この地蔵は大きさ像容共に宿鴨の2体地蔵に瓜二つ・・・・・・、この地蔵と宿鴨の2体地蔵は「三体地蔵」として路傍に置かれていたものだと考えられて居る。

一方こちらは二体の阿弥陀石仏のうち保存の良い中央の一体。

像高約130Cm足らず、人間臭い笑みを湛えて居ます。

最後の一体は右端の阿弥陀如来、ちょっと貧弱で形式かの進んだ体躯。

尊顔は風化摩耗によりのっぺらぼう、墨で目鼻立ちを書き加えまるで悪ガキ

阿弥陀石仏は共に室町期の造立と考えられ、阿弥陀二体と地蔵石仏は元々別の場所に有ったものに違い無い。

撮影2011.12.4