山城盆地の中央部、京田辺市の木津川左岸脇の飯岡(いのおか)丘陵にある薬師石仏。
<飯岡頂部より木津川越しに対岸「山背古道」方面を見る>
飯岡は古くは「咋山(くいやま)」と呼ばれ、万葉集にも「春草を 馬咋山ゆ 越え来なる 雁の使は 宿り過ぐなり」と詠まれた古い土地。
また飯岡は多くの古墳が在る事でよく知られ、その頂上付近にある薬師山古墳(桜井古墳共言う)には薬師堂が有り薬師石仏と眷属の十二神将が収められて居る。
生憎鉄格子で閉ざされた堂内は殆ど真っ暗・・・。
中央に舟形光背を背負い薬壺掲げた中肉彫りの薬師如来立像
蓮華座に立ち、像高70cmばかり・・・、石仏としては其れ程褒められた出来でもなく、時代が古くも有りません。
どう見ても江戸時代中期以降
傍らには絵馬状板石に三体づつ刻まれた十二神将
都合四石あるのですが二石は物陰に隠れて撮影出来ません。
薬師石仏にせよ十二神将にせよ決して良くはないのですが、この地域では珍しい石仏なのでUPしておきます。
撮影2012.5.3