山添村はその名も示すように山に寄り添う片田舎、名阪国道が村を横断していてそれほど辺鄙では無いのですが、村内を走っていると余りの交通量の少なさに驚く別天地です。
前回紹介の鵜山とはほど近く、この集落にも殆ど余所者は入って来ず、ましてや集落から離れたこの棚田など余所者の目に留まる事など無いだろう・・・。
山添村岩屋地区は村一番の大きい集落だと言うが、最早小学校は廃校、老齢化、過疎化は止めようもない。
集落は高台斜面に軒を並べ建ち、その落ち込んだ東側の谷を流れる笠間川を挟んだ斜面に棚田は広がる。
棚田の規模は大きくないが周りを濃い緑に囲まれ、水を張った棚田には早苗が優しく揺れている。
聞こえるのは野鳥の囀りばかり、全く人工機械音など聞こえて来ない。
棚田の端に1軒残った懐かしい屋根の下にはもう人影も無い。
しかしこの斜面上にはゴルフ場が有り、その山を越せば直ぐに巨大な新興団地が広がる。
車で10分とは掛からないが隔世の感がする。
撮影2012.5.20