十三重石塔も室町時代に成と他の石造品と同じくやっぱり華奢で力強さには欠けるものと成って居る。
新殿神社の鎮座する杜は近鉄京都線山田川駅の西方約300m、小高い丘の緑濃い中に鎮まっている。
この地は医王寺と呼ばれ、廃寺と成ってしまった古刹の在った所・・・・、神仏混淆のあとを色濃く残す境内と成っている。
斜面に続く長い参道を登って行くと境内への入口、石鳥居と対峙する木立の中に細長いこの石塔が建って居る。
正面を西向きに建つ石塔は総高約4m、相輪を欠き現在の覆鉢と宝珠も後補と成っています。
基礎石には銘文、初軸部には舟形光背の中、蓮華座上に坐す四方仏を刻みだして居る。
基礎正面(西面)には「百万遍念仏」と13人の法名、背面には延徳三年(1491)十一月十六日の文字が有り、室町時代中期造立が確認できる数少ない層塔とされ国の重要文化財に指定されて居ます。
向かって左手、西面の阿弥陀如来坐像と右手は南面の釈迦如来坐像だと思われるが・・・、どうも扁平で力量に欠ける表現と成って居る。
当然併存していた医王寺の遺物なのだろうが・・・・・。
撮影2012.1.31