石英の白い筋が十字に入った花崗岩に刻まれている地蔵さんです。
国道369号線大柳生交差点で県道47号線に乗り換え興東小学校前で左折するとすぐ左手に須川の公民館と戸隠神社が見え其の奥に集落が見え隠れする。
須川は奈良市と言えど北東部の山間の集落、棚田の広がる京都府境に近い長閑な里山にある。
ここの棚田の景観が好きで季節ごと何度も何度も足を運んで居るうち、すっかりお馴染みになってしまった地蔵さん。
集落の奥にゴルフ場が出来、新道工事で斜面にあったこの岩が落ちそうに成ったから一部を切り取りこの場所まで降ろしたとか・・・・
高さ2m余り山状に破断された花崗岩に舟形を彫り沈め、像高50cmばかりの蓮華座に立つ定型地蔵を刻み出している。
形式化は進んで居るものの穏やかで笑みの洩れる顔容は親しみやすく、室町後期から江戸初期の像立だろうか??
元々一緒にあったものではないようですが?足元には小石仏。
この地域では良く見受けられる小さくて可愛い十九夜講の如意輪観音。
撮影2010.5.5/2012.1.9