特徴的なタラコ唇で顔面に赤っぽい地衣類が纏わりつき、いかにもちょっとグロテスクな地蔵さん。
何も好んでこんな顔つきじゃ無いのだろうが・・・・そのうち水とタワシ持参で化粧直しでもしてやろうかな・・・。
前回紹介の西明寺から少し木津川寄り、集落の家並を分ける緑濃い石段参道を登り詰めると、そこが大念寺の小さな境内。
境内空き地にはこれといった石造物は何も無く、石段左手になる鐘の掛からないくたびれた鐘楼脇にこのニヒル?な地蔵さんが立っています。
等身大の定型地蔵石仏、どこといって特徴は無いのですが舟形光背から厚く彫り出された体躯はそれなりにボリュームを感じます。
右手に掲げ持つ宝珠がなにやらまん丸で大き過ぎはしないだろうか??
しかしなんと言ってもこのタラコ唇と、血飛沫のような顔面の地衣類は印象的です。
一目瞭然に室町期の造立と解る像容です。
撮影2011.6.22