愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

京田辺市、天王(てんのう)の棚田

2010年09月05日 | 棚田景観

山城にはさほど棚田は多くないが、生駒山系の最北端部の京田辺市打田や天王地域、木津川流域の木津川市や和束町、笠置町地域、もう一つは宇治川流域の上流山間部、滋賀県との県境辺りの笠取地域などに見られる。




集落内の道路から・・・勾配がかなり急なので車は余程慣れないと・・・


天王地域に入る道は大きく3ヵ所に分かれるが、いずれにせよ天王は京田辺の中心地からは車で20分ぐらいは掛かる天空の集落と言った感じです。



この集落には郷社で式内社の朱智神社が鎮座しており 祭神は迦爾米雷王命(かにめいかづちのかみ)、須佐之男命(すさのおのみこと)、天照國照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかり)と成っていて、須佐之男命は神仏習合思想の高まりから牛頭天王と習合、往古より牛頭天王社と呼ばれていたことによって集落も天王と呼ばれるようになったらしい。


京都の八坂神社の先駆けである感神院は此処から遷座したもので、祇園祭の際には当社の榊が祇園社に移される神事「榊遷」が執り行われていたらしい。



この集落には大きく二つの棚田が有って、一つは、隣集落の高船、笠上神社付近から少し入った棚田で、此処は行政上、県境を接する奈良県生駒市高山になっているかも知れないが??いづれにせよ天王域にもまたがっている。



棚田は50枚ばかしだろうか??すっぽり山懐に空いたオアシスのようで何処の道路を通っていても見えず此処を見つけたのはグーグルアースのおかげです。


 



魚の形になった棚田にはすっかり水が枯れていた・・・




 


もう一つの棚田は集落の中心から大阪府枚方市との県境付近に抜ける道路わきの谷沿いに有る棚田で、ものものしい看板のおかげで棚田の農道に入っての撮影は憚られた。




この棚田は道路からの見通しも良く交通量もごく僅かなので道路わきに車を寄せての撮影で済ませた。






撮影2010.7.17→9.5