あの天理市街から旧国道25号線を大和高原に進めると天理ダムの堰堤を真正面に見て一気に急坂を上りきると其処はもう別天地。
両側のなだらかな山の連なる谷間を進むと最初に出逢う集落が苣原。
集落の入り口辺りの勧請場へ登る旧道脇に2体の磨崖石仏が冬枯れの中に忘れ去られたように佇んでいるのが見える。
2体の石仏はいづれも斜面から突き出た石の表面に船形光背を彫り窪め、中に地蔵立像を半肉彫りにしている。
ここは周囲の村々から長谷や伊勢へと続く旧街道の峠道、旅の安全を願う地蔵さんだったのだろうか??
共に像高、約cm50cm、同じ場所に全く彫り違う地蔵が並んでいるのということは、この場所が何か特別な意味を持つ場所であったのかもしれない。
すぐ隣に村の入り口を守る神聖な勧請場が有ることでもそれを伺うことが出来る。
撮影2008.1.6