石仏の多い大和の石仏の中でも屈指の名作だと言われている不動明王石仏で、長岳寺の奥の院跡にある。
長岳寺奥の院は、長岳寺から裏山を上ること約2km、竜王山の中腹にある。
例によって横着者の僕は寺で車でいける方法を聴きだして、旧国道25号線で天理ダムまで行き、その奥の竜王山山頂を目指して車を走らせた。
天理の中心地から約30分、いやはや、えらい山奥の竜王山の頂上付近にまで車を進めて、案内イラスト掲示板付近に車を駐車。
このあたりは、竜王山のハイキングコースになっているのか、若い夫婦連れのハイカーに出遭ったりする。
掲示板の近くに、奥の院石仏の案内掲示板があるのでそのとおりに、急な山道下っていく。
ハイキングコースとして整備されているので歩くのはそんなに苦に成らない、山を下ること約15分、案内板どおりにハイキングコースを右におれると直ぐの谷あいにこの不動明王が直立している。
この不動石仏は、高さ2mの火炎光背の中に像高1.55mの立像を丸彫りに近い高肉彫りにしたもので、その力強い横顔は、かなり彫りの深いイケ面で凛々しい。
そばに立つ勧進碑に元徳2年(1330)鎌倉末期の年号が有りこの不動石仏造立年だと思われる。
奥の院の石仏とは言え建物は跡かたも無く、山深い谷あいにただ一人何百年とたたずむこのイケ面不動・・・・・。
この不動石仏像は風化も少なく大和屈指の石仏だと言われているのが納得できるし、また不動石仏中の傑作だと言われているのも尤もな事だと思う。
撮影2005.11