愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

天理市 柳本の石仏‐2

2006年07月20日 | 石仏:奈良

前回紹介した傘堂から西へ約100m小さな小川を渡る橋を、南へ入ったところに長岡公民館という小さな会所がある。

この公民館は光蓮寺と言う寺院跡らしく、脇に小さなお堂が架けられていて小石仏が集積されている。

前回紹介した、傘堂の阿弥陀石仏と同じ作者の作と思われる石棺仏は、鎌倉後期の建治二年(一二七六)の銘が刻まれている。

石棺仏とは鎌倉時代に古墳の盗掘が多くなり、被葬者を弔う意味も込めてその石材に石仏を刻んだもので、この周辺に数多く残されている。

面長で、細身で、技巧的な個性の強い作品で、ここから南に少しいった専行院にも同じ作者の石棺仏がある。

1体は阿弥陀石棺仏で、もう1体は左側が破損してしまった地蔵石仏 、建治二年(一二七六)未完成の石仏と考えらています。

この阿弥陀石棺仏は、まさに光蓮寺跡の石棺仏に瓜二つで、妙に納得のいく作風です。

撮影2006.5.28

場所はここ。