国道163号線を木津川沿いに東進すると、笠置のトンネルを抜け木津川に架かる2つ目のの沈下橋を渡ると南大河原の集落が木津川沿いの道路の両側に軒を連ねている。
橋を渡った正面が恋志谷神社で、恋の成就を願う女性が訪れる所と知られている。
神社前で右折した道を5~6分走ると左側の岩盤にこの磨崖石仏を見ることが出来る。
右側木津川提の竹やぶや雑木が空を塞いでおり、昼なお暗い佇まいで石仏自身もかなり苔むしており、
おまけに道路脇にあって車の泥はねなどがかかるのか、かなり土塵にまみれている。
それでも手向けられている花は新しく、注連縄なども張られていて信仰篤い石仏であることが解る。
山から突き出た花崗岩の表面の高さ110cmの舟形光背を彫り窪め、像高95cmの長谷寺形十一面観音を半肉彫りしている。
天文3年(1534)の銘があり、室町期の造立。
撮影2006.5.6