現在もう見ることの出来ない勧請縄。
一種独特な姿で僕の目を楽しませてくれたが、2012年を最後に材料確保の難しさや後継者不足により廃止。
国道24号線を京都から奈良へ車を走らせると、奈良坂を下り、大仏殿の大屋根が見えてくる辺りで、国道369号線にはいる。
この分岐点から約15分程度で、奈良市忍辱山町(にんにくせんちょう)に入る。
ここには忍辱山円成寺という古刹があって、運慶が20歳のころに造った国宝の大日如来が在ることでも有名な寺院です。
この古寺の結界に奇妙な姿の勧請縄が張られている。
勧請縄は、円成寺への結界、庭園への東側の入り口にかけられている。
約10mの縄に、常緑樹(榊か?椿?に似ていた)の小枝を左右に二対下げて、中央に写真のような藁細工をしつらえている。
円成寺庭園内に地元老夫婦の茶店があるので、休憩がてらにお茶にして、その店の主人にこの藁細工の意味を尋ねてみた。
話によると、五穀豊穣を願ってこの村の人が毎年1月15日ごろにかけるもので、藁細工は、陰と陽を表しており、男女の行為そのものであるという。
子孫繁栄、五穀豊穣、人間の原点がこの藁細工の意味だと・・・・。
なるほどそういえば丸い陰の輪の中を陽の藁房が貫いている。
妙にリアリティーの有る藁細工です。
でも何故、輪が3個なのか????。