くもり。出がけと帰りにパラつく。
飯田泰之・木下斉・川崎一泰・入山章栄・林直樹・熊谷俊人「地域再生の失敗学」を読む。
ここでも「現実」を見ないがゆえの「頓珍漢」があれこれ。
「確実に利益を上げること」がかくも無視されているとは。
それもこれも「現実以前の先入見」がもたらすもの。
なぜかくもわれわれは愚かなのだろうと思うことしきり。
そして「ハブになる人物の有無の重要性」をあらためて。
結局「そこ」に戻ることになりそう。
マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」(’17)を観たくて。
初めて「伏見ミリオン座」を訪れたのだけれどスマホを使いながら迷い。
意地になってアプリを使いどうにか場所を確認して近くの喫茶店へ。
後で思えば先日の飲み会の会場近くで。
その上二次会に行く途中で見た風景だったはずなのに。
上映時間まで1時間ほどあったので
古本屋で100円で買った萩尾望都「トーマの心臓」を今頃読む。
ドイツのギムナジウムでの「ロマンチック」で展開はいかにも「ドラマチック」。
古い言い方をマネればこれは「サッカリンでなく本物の砂糖の甘さ」。
互いを「思い合う気持ち」が何とも。
「資格がない」と思う主人公に大いに共感しつつも。
もっともそうした存在を救うための「犠牲」を思えば複雑。
「主人公」は「脇役がいること」によって成立するのだということをあらためて。
映画の感想について。
お話の基本は娘をレイプし燃やした犯人が捕まらないことに怒った母親が
とうの昔に忘れ去られた「ビルボード=看板」を使って犯人逮捕を訴えるというもの。
フランシス・マクドーマンド演じるミルドレッドの「圧倒的な激しさ」よ。
汚い言葉遣いとは裏腹な部分も忘れずに(全部「クソ野郎」と訳してあったのは微妙)。
「もののけ姫」を思わせるシーンもあり。
それを受け止める署長ウディ・ハレルソンの生き方もなかなか(実際の彼は還暦手前)。
それぞれに送る手紙は本当に素敵。
どうしようもない警察官ディクソンのサム・ロックウェルがそれで「生き返る」。
もっとも「『普通』ではありえない暴力によるコミュニケーション」があった後のこと。
「うわべだけのお付き合い」がはびこる現在への「批評」だと思えばいいか。
こうまでしないと「解り合えない」のだと。
「小さい人」ピーター・ディンクレイジの「恋心」ゆえの行動と
主人公に対する「批判」も忘れずに。
相手を傷つけながらそれでも「認め合うこと」。
なるほどわれわれは相当に「厄介な存在」ではある。
おそらくは戦争に参加したことによって「おかしくなった男の存在」も忘れずに。
敢えて彼を登場させたのは「『現実』が『戦場』に近い」のだと言いたかったのかも。
さんざんな「暴力」を奮ったふたりが最後にその行使をためらうあたりの「微妙さ」も。
「正義の行方」は何処にといった趣き。
人の在り方は一様ではないこと。
あなたにはこうした「コミュニケーション」に耐えるだけの「寛容さ」があるのかどうか。
「傷つけ合わずにはいられない現実」にどう対処するのか。
本作の問いかけにわれわれは答えなければならないはず。
飯田泰之・木下斉・川崎一泰・入山章栄・林直樹・熊谷俊人「地域再生の失敗学」を読む。
ここでも「現実」を見ないがゆえの「頓珍漢」があれこれ。
「確実に利益を上げること」がかくも無視されているとは。
それもこれも「現実以前の先入見」がもたらすもの。
なぜかくもわれわれは愚かなのだろうと思うことしきり。
そして「ハブになる人物の有無の重要性」をあらためて。
結局「そこ」に戻ることになりそう。
マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」(’17)を観たくて。
初めて「伏見ミリオン座」を訪れたのだけれどスマホを使いながら迷い。
意地になってアプリを使いどうにか場所を確認して近くの喫茶店へ。
後で思えば先日の飲み会の会場近くで。
その上二次会に行く途中で見た風景だったはずなのに。
上映時間まで1時間ほどあったので
古本屋で100円で買った萩尾望都「トーマの心臓」を今頃読む。
ドイツのギムナジウムでの「ロマンチック」で展開はいかにも「ドラマチック」。
古い言い方をマネればこれは「サッカリンでなく本物の砂糖の甘さ」。
互いを「思い合う気持ち」が何とも。
「資格がない」と思う主人公に大いに共感しつつも。
もっともそうした存在を救うための「犠牲」を思えば複雑。
「主人公」は「脇役がいること」によって成立するのだということをあらためて。
映画の感想について。
お話の基本は娘をレイプし燃やした犯人が捕まらないことに怒った母親が
とうの昔に忘れ去られた「ビルボード=看板」を使って犯人逮捕を訴えるというもの。
フランシス・マクドーマンド演じるミルドレッドの「圧倒的な激しさ」よ。
汚い言葉遣いとは裏腹な部分も忘れずに(全部「クソ野郎」と訳してあったのは微妙)。
「もののけ姫」を思わせるシーンもあり。
それを受け止める署長ウディ・ハレルソンの生き方もなかなか(実際の彼は還暦手前)。
それぞれに送る手紙は本当に素敵。
どうしようもない警察官ディクソンのサム・ロックウェルがそれで「生き返る」。
もっとも「『普通』ではありえない暴力によるコミュニケーション」があった後のこと。
「うわべだけのお付き合い」がはびこる現在への「批評」だと思えばいいか。
こうまでしないと「解り合えない」のだと。
「小さい人」ピーター・ディンクレイジの「恋心」ゆえの行動と
主人公に対する「批判」も忘れずに。
相手を傷つけながらそれでも「認め合うこと」。
なるほどわれわれは相当に「厄介な存在」ではある。
おそらくは戦争に参加したことによって「おかしくなった男の存在」も忘れずに。
敢えて彼を登場させたのは「『現実』が『戦場』に近い」のだと言いたかったのかも。
さんざんな「暴力」を奮ったふたりが最後にその行使をためらうあたりの「微妙さ」も。
「正義の行方」は何処にといった趣き。
人の在り方は一様ではないこと。
あなたにはこうした「コミュニケーション」に耐えるだけの「寛容さ」があるのかどうか。
「傷つけ合わずにはいられない現実」にどう対処するのか。
本作の問いかけにわれわれは答えなければならないはず。