退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「ある種の隠棲」について

2014-10-24 03:15:34 | Weblog
くもりときどき晴れ。風はなし。

「イスラム哲学とは何か」ようやく読了。

「コーラン」がどのように出来たのかを
「聖書」のように検証できないという「問題」がある模様。

ただしそうすることによって「権威」が崩壊することもあるので微妙だと。
イスラム教の「性質」が変わってしまうことにつながりそう。

いずれにせよギリシャがアラブを経由してヨーロッパに入り
相当な影響を与えた事実を知っておくのは悪くないだろう。

「ロビンソン・クルーソー」のイスラム版のような
イブン・シーナー「ヤクザーンの息子ハイイ」という物語が興味深い。

幼い子どもが小島で動物たちを友として成人する。
一人のムスリムがこの島を訪れふたりは共に「文明化した世界」へ行くものの。

「偽善と欺瞞」に直面したふたりは急いで島に戻り
人間としてあるべき生活を続けるというお話らしい。

ここからどういう「意味」を取り出すかについては
それぞれにお任せすることにしておく。

引き続き山田風太郎「風眼抄」を読む。

昭和三十九年から五十三年までのエッセイを集めたもの。
後に書かれる小説その他の発想の元があれこれ書かれていて楽しい。

著者の文章を読むとなぜか落ち着く。
もちろん同時に大いに笑わせてもくれるのがありがたいところ。

「編者解題」にある星新一の「評価」にうなずくのみ。
発想のスゴさと「地を這う」観察眼が素敵。

個人的な「お気に入り」は妻がお金を置いていくのを忘れて
当時としても大した金額ではない「九十五円」を支払えない話。

ほぼ「禁治産者」の扱いを受けているとも解釈できて
やはり著者が「相当な人物」であることは間違いない。
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