退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「好ましい歴史」について

2014-10-16 03:14:48 | Weblog
くもり。わずかにパラパラ。

白鳥あかね「スクリプターはストリッパーではありません」を読む。

「春秋左氏伝(上)」がいささか単調なのでちょいと「寄り道」。
映画におけるスクリプターの重要性を再認識する。

撮影現場の活気と仲間たちとの交友が何とも好ましい。
ちなみに著者は1932年(昭和七年)生まれ。

早稲田在学中に破防法反対デモで逮捕されたこともある「ツワモノ」。
新藤兼人の「近代映画協会」から日活へ。

「渡り鳥シリーズ」で文芸路線から一気に転換しヒット作を連発した
斎藤武市監督の下で働く。

ロマンポルノ制作開始以降、
神代辰巳・藤田敏八・曽根中生・根岸吉太郎・池田敏春らとともに。

その後フリーになってからの活躍も。
「日本映画の歴史」を肌で知っている人だけにあれこれの話が興味深い。

いやはや実に堪能させられた次第。
ここでも「楽しさの目印」は和田誠の装幀だったりするのも忘れずにいよう。

タイトルの由来もお楽しみに。
シナリオも書ける著者のイメージは「女傑」といったところか。

「死んでいった男たちを語れる女」というのは
何だかひどくカッコいい存在に思えてならない。

「映画に愛された人々」というのは
「映画のような人生」を歩むものだということがわかる。

本書が数多くの人の目に触れますようにと
心から祈らざるをえない。
コメント
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