退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「中庸」に生きるということ

2010-04-27 00:49:00 | Weblog
くもり。薄雲の広がる空。

松永和紀「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学」を読む。

メディアにとってはそもそも「悪いニュース」しか価値はなく
彼らは勉強不足のせいで単純化した「ウソ」を流す上に無責任であると。

化学物質の影響を考えるときに重要なのは量。
「ppm」は「part per million(100万分の1)」のこと。

「無毒性量」とは「複数種の動物を使ってどんな影響も出ない量」で
それに「人の感受性」や「個人差」を考慮して100分の1をかけたのが「一日摂取許容量」。

だからかりに「一日許容摂取量」を超えたものを食べてしまったとしても
大騒ぎするほどのことはないらしい。

また戦後の日本でノミ・シラミ退治に使われたDDTには実は「マラリア予防効果」があり
WHOは06年9月アフリカを中心とする地域の家の内壁にDDTをスプレーすることを推奨した。

1960年代に「沈黙の春」でレイチェル・カーソンが環境蓄積性や発ガン性がを指摘、
それ以降「悪玉」だったDDTにも実は「善玉」なところが少なくないと。

「食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を過大に評価したり信じたりすること」を
「フードファディズム」といい、結局多種多様なものをそこそこ食べるのがいいのだとも。

農薬を使わない「有機農法」がやたらとありがたがられるけれど
たとえば育つ環境が十分でなかった作物は「天然農薬」という毒性物質を自ら作るらしい。

食品添加物の「害」もよく叫ばれるものの
「安全な添加物」を使わないために「食品の廃棄率」が高まるという事実もあったり。

「科学報道を見破る十ヵ条」というのもあるので興味のある向きは参考に。

もちろん本書が「すべて正しい」わけではないだろう。
「科学」が年々「進化するもの」だとしたら「素人」もそれなりに勉強しなければ。

そういうのがめんどくさいとしたら、
「何事もほどほどに」という基本姿勢と「情報のダブルチェック」で対応しよう。
コメント
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