退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「客観的」に評価するということ

2009-06-18 01:19:22 | Weblog
晴れ。上着なしで出かける。

西村雄一郎「黒澤明 封印された十年」を読む。

映画好きな学生だった著者が
時代の流れと自分の動きを挿みながら黒澤明の苦闘を描く作品。

アメリカに近づいた黒澤がうまくいかず(「トラ・トラ・トラ」)、
ソ連に招待されて生き延びる(「デルス・ウザーラ」)のが皮肉。

「天才のスケールの大きさ」が彼を異国へ彷徨わせることになる。
「資本主義」でなく「社会主義」がそれを辛うじて受け止めたということ。

著者の「青春」がいいアクセントになっていて一気に読める好著。
それにしてもデビュー当初からまともに評価されなかった監督の辛さたるや。

他人の作品を評価する時にはいいかげんなことは出来ないものだと
あらためて身が引き締まる思いがする。
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