労務問題(残業代請求、不当解雇など)を多く扱う顧問弁護士

残業代請求、サービス残業、不当解雇などの労務問題のほか、顧問弁護士(法律顧問)として日々接する問題をまとめていきます。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

顧問弁護士にきた質問(動産執行と動産引渡の強制執行)

2009-10-13 01:36:33 | 残業
顧問弁護士として企業の方から聞かれることを一般論としてまとめます。

動産執行と動産引き渡しの強制執行は一体どこが違うんですか?という質問です。以下順番に説明します。

1.動産執行

動産執行というのは、金銭執行の1つです。金銭執行の強制執行は、債務者の責任財産を執行の対象とします。そのため、①債権者の申立て、②差押え、③強制換価、④配当、という金銭執行に共通する手続きとなります(ただし、例外的に不動産強制管理は換価手続きがありません)。顧問弁護士に相談が来れば、すぐに執行の申立てをします。

動産執行は、執行官が債務者の占有する動産を差し押さえ、そこから得た金銭を、債務者の債務の弁済に充てる執行手続です。その対象は、民法上の動産(金銭も含みます)のほか、登記できない土地の定着物(例:庭石)、土地から分離する前の天然果実で1か月以内に収穫が確実なもの、裏書の禁止されていない有価証券です。

生活維持・生計維持、プライバシーの保護などの観点から、タンスやベッドなどの日用家具や、必要生計費などは差し押さえはできません。

事前に執行の目的物を特定することは、動産執行においては困難なので、差押えの場所においてどのような動産を差し押さえるかは執行官の裁量にゆだねられています。執行官による選択基準としては、債権者の利益を害しない限り、債務者の利益を考慮しなければなりません。

2.動産の引渡しの強制執行

動産の引渡しの強制執行は、非金銭執行の1つです。非金銭執行には、直接強制として物の引渡しの強制執行、作為・不作為の強制執行として代替執行、間接強制、意思表示義務の強制執行として意思表示の擬制という種類があります。なお、金銭の支払いや物の引渡しを内容とする「与える債務」の執行方法としては、直接強制が可能であるのに対し、作為・不作為を内容とするいわゆる「なす債務」は、直接強制による執行をすることができないため、代替執行や間接強制が認められているのです。

債務者が占有している動産の引渡しの強制執行は、執行官が債務者からこれを取り上げて債権者に現実に引渡す方法によって行います。動産の引渡しの執行は金銭執行ではないので、仮に目的物が財産的価値のないものでも執行の対象となります。

執行官は、その権限として、執行の際に、債務者の住居などに立ち入り、目的物を捜索し、必要があるときは閉鎖した戸や金庫等を開くための必要な処分をすることができ、抵抗を受けるときは威力を用い、又は警察の援助を受けることができます。

なお、動産の引渡しの強制執行の場合は、不動産等の引渡執行と異なり、執行の場所に債権者やその代理人が出頭することは不要です。


以上、ご不明な点がありましたら、顧問弁護士にご相談ください。

また、個人の方で法律問題についてお悩みの方も弁護士にご相談ください。


最近は、企業のコンプライアンスの重要性、すなわち、法律や規則などのごく基本的なルールに従って活動を行うことの重要性が高まっています。労働者から未払いの残業代を請求されるというサービス残業の問題を始め、企業にある日突然法律トラブルが生じることがあります。日頃からコンプライアンスを徹底するためにも、顧問弁護士を検討することをお勧めします。
この記事についてブログを書く
« サービス残業、残業代請求な... | トップ | 顧問弁護士の扱う法律問題:... »

残業」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事