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おひとりカフェでUMAJOKEIBA

杷酒間月

2009年06月01日 | お気楽大好きB面

青天月有りてより来のかた幾時ぞ
我 今杯を停めて 一たび之に問う
人は名月を攀ずる 得可からず
月行却って人と相随う
皎として飛鏡の丹闕に臨むが如く
緑煙滅し尽くして 清輝発す
但だ見る 宵に海上より来るを
寧んぞ知らん 暁に雲間に向かって没するを
白兎薬を擣きて 秋復た春
嫦娥孤棲して 誰とか隣す
今の人は見ず 古時の月
今の月は曾経て 古人を照らす
古人今人 流水の若きも
共に明月を看る 皆此の如し
唯だ願う 歌に当り酒に対するの時
月光の長く金樽の裏を照らさんことを

『中国詩人選集李白上』より「酒を杷って月に問う」
37頁
注者 武部利男 
編集・校閲 吉川幸次郎 小川環樹 
中国詩人選集7
岩波書店
購入年月日と年齢を記する癖あり、わたくしにも27歳の時があったようです。
爆笑問題太田さんが「月下獨酌」を引用した一文を寄せたことを知りましたが、読むこともならず時は過ぎ、今晩になってやっと掘り起こしてみました。
『李商隠』を懐かしく手に取りました。
こういうのは恥ずかしいですね(笑)。
泣かされて今夜も独酌です。
またいつか彼ら皆で楽しいお酒が酌めるようにと願って。

2009.06.01 記