超芸術と摩損

さまざまな社会問題について発言していくブログです。

国民を欺く「吉川幕僚長」3ヵ月減給

2008-04-10 03:16:51 | 週刊誌から
 不祥事の連続で、“疫病神”とも揶揄された海上自衛隊のトップ、吉川榮治海幕長(60)が3月24日、退任となった。
 その3日前の21日、防衛省は、一連の不祥事に対し、88人の大量処分を発表した。
 石破防衛相は、閣僚手当の2ヵ月分(約32万円)を国庫に返納し、増田事務次官は減給2ヶ月(10分の1)。
 そして、イージス艦衝突事故、イージス艦の情報漏洩、さらに、護衛艦「しらね」火災の3件に関わった、吉川幕僚長には減給3カ月(10分の1)の処分が下ったのだが――。
 実際は、吉川氏の懐はまったく痛まなかった。
「この処分は、発表の翌月から適用されるんです。吉川氏の場合も、減給されるのは4月からということになる。しかし、もう辞めていますから、結局、お咎めナシと一緒。本人も、自ら進んでまで、お金を支払うつもりはないようです。省内では皆、おかしいんじゃないか、と言っていますよ」(防衛省関係者)
 吉川氏の月給は114万2000円だったというから、ざっと35万円の減給を免れたわけだ。
 防衛省によれば、
「確かにそのとおりです。処分は受けていますが、すでに退任されているので実質的には減給はないということです」(広報課)
 軍事ジャーナリストの神浦元彰氏はこう憤慨する。
「そんな処分は聞いたことがありません。そもそも、吉川氏は、昨年11月の段階で、3月末に退任すると言われていたんですよ。まったく更迭にもなってないし、責任の所在はどこにあるんですか。これじゃ、後に続く人たちの気も緩んでしまい、ますます海自はおかしくなります」
 国民は欺かれてばかりだ。

週刊新潮08年4月10日号
コメント
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