Luna's “ Life Is Beautiful ”

その時々を生きるのに必死だった。で、ふと気がついたら、世の中が変わっていた。何が起こっていたのか、記録しておこう。

トリビア 8

2007年07月10日 | 文学・芸術・雑学・健康
今日こそやめよう、そう思いながら、朝起きぬけに煙草を探す自分がいる。

中学校のころお世話になった先生のご主人さまは49歳で亡くなりました。肺ガンでした。エホバの証人をやめて煙草を吸うようになると、私の心の奥底に「私も先生の旦那さんのように、49歳で死ぬのでは」という薄気味悪い考えにとりつかれるようになりました。



多くの臨床経験から、土橋重隆という外科医の先生はこのような考えを持っておられます。

「病気の中には、患者さんの生活史の結果として発症する病気もある。ガンもそのひとつではないか」。


そういう信念から土橋先生は、末期ガンの患者さんにいつもこのように質問されるのです。

「なぜ、あなたはガンになったと思いますか」

このようにほとんどすべての、受け持ちのガン患者にこの質問を投げかけていったところ、

「こうして入院している患者さんに訊いていった結果、何となく患者さんの答えの中にガンの原因を解明するヒントが見えてきたのです」という確信をお持ちになったというのです。「そこには心の深いところでガンと関係がありそうなものを含んだライフスタイルが見えてきた」のだそうです。

というのは、「多くの患者さんから話を聞くうちに、不思議なことに気がつき始め」た、それは、「似たような内容の答えをしてきた患者さんには、やはり同じガンが発生しているということ」なのだそうです。

つまり、肺ガンになった人が打ち明けた、ガンになる前のストレスにはどれにも共通点があり、胃ガンになった人が打ち明けた、ガンになる前のストレスのどれにも共通点があり、乳がんの場合には、家庭内の問題を抱えてきた人は右乳がん、肉体の酷使を続けてきた人は左乳がんに罹っていた、というのです。



では肺ガンはどんなストレスを抱えてきた人が多かったのでしょうか。

「肺ガンと診断された患者さんの心理的ストレスにはどんな傾向があったかというと、肺ガンの種類にかかわらず、その多くは病気とりわけガンに対して、他のがん患者さんとは比較にならないほどの強い恐怖心を持っていることでした」。



ある男性は、日ごろから健康に強い関心を持つようになり、自分でいろいろ勉強して健康にいい食事や生活を続けてきたのだそうです。家族の人からは、「お父さんは長生きするわ」と言われていたのですが、ところが肺ガンに見舞われたのです。

土橋先生はその患者さんに、どうしてそんなに健康のことに興味を持ったのか訊かれたそうです。その答えは、その患者さんのお兄さまが肺がんで亡くなられたのだそうです。その際の、お兄さまの苦しむようすや治療のようすを見ていて、肺ガンという病気がすっかり怖くなったのだそうです。それがきっかけで健康生活に強迫されるようになったのだそうです。



土橋先生はこのようにおっしゃいます。「ガンに対して恐怖心を持っているのは肺がん患者さんだけではありませんが、肺ガン患者さんは生真面目な人が多く、人一倍謙虚な姿勢でガンの治療を受けるという傾向がありました。健康には過敏といえるほど神経質な人が受けるストレスが肺ガンをつくるのではないか」と、「経験から」考えるようになったのだそうです。


これらのことは科学的に検証されたものではない、と何度も口をすっぱくして言われていますが、ガンも「心身症」の延長上にある病気ではないかということは、がん治療に当たっている多くの医師が内心で思っていることなのだそうです。



そうすると、ガンになるのではないか、49歳に肺がんで死ぬかもしれない、そんな恐怖にとりつかれることこそ、ガンを招いてしまうということですネ。



さあ、みなさんはこんな話、どう思われるでしょうか。

「がんをつくる心 治す心」 土橋重隆・著

主婦と生活社発行、税別1300円。

興味があるようでしたら、お読みになるのはいかがですか?

コメント
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