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私のスタイル:日本航空・執行役員、永田順子さん

2007年07月26日 | スクラップ
◆現場の声、再建に生かす


◇伝わりにくかった意見、経営陣に伝えるのが仕事 縦割りの壁取り払いたい

 




 日本航空(JAL)初の女性執行役員として、経営再建中の会社に新風を吹き込もうとしている。「執行役員」という立場に緊張することも多いが、客室乗務員時代の経験を生かして、物おじすることなく発言する。

 母の友人がJAL第1期の客室乗務員だったことから興味を持った。話や立ち居振る舞いに「自分にない何かを持っている」と感じて、航空業界に飛び込むことを決めた。

 入ってみると、いろいろな見識を持った老若男女の客が搭乗していた。「ものすごいクレームを受けた後でも、ぐっと胸にしまってサービスしないといけない。感性を研ぎ澄ましていかないと続けられない」と振り返る。わがままだと感じた客でも、よく話を聞くと過去のサービスで不快なことがあったことを知り、じっくり話を聞くことを心がけた。

 約7500人のJALの客室乗務員のうち、9割以上は女性。しかし、部長・室長・マネジャーといった管理職は十数年前までは男性だけで、女性部長・役員の誕生は遅かった。そうした中で女性管理職となったため、「伝わりにくかった現場の声を経営陣に伝えていくのが私の仕事」という思いは強い。

 これまで、機内サービスの企画と、それを実施する客室乗務員はそれぞれ別の仕事という意識が強かった。そこで「お客様の生の声を聞けるのは乗務員。現場で生まれた意見を企画にぶつけていけば、お客様にも認めてもらえる」と考えた。執行役員になってからも客室乗務員と対話し、サービス企画に関心を持ってもらうように努力した。「声を上げれば社長まで伝わると実感してもらって、縦割りの壁という大企業病を取り払いたい」

 約30年前、客室乗務員として入社したころは、女性の平均勤続年数が2年半程度。結婚すれば退職するのが当たり前だった。現在は、最大3年まで育休が取れ、客室乗務員の44%が既婚者で、子供が生まれた後も27%が働いている。

 海外路線の客室乗務員は、時差を乗り越えてベストな健康状態を保たないと続かない仕事だ。しかし、「それぞれのライフスタイルに合わせ、働き方も多様化している。50代後半の乗務員もたくさんいて、絶え間ない努力で現役を続けている」と語る。

 近年、JALは経営陣の内紛や低迷する業績、続発した運航トラブルで、かつてない逆風の中にある。経営再建中の会社の現状については「これまで恵まれてきたゆえに、世間の見る目も厳しい。ブランドがあるときはそれにあぐらをかいてきた」と自戒を込める。

 ただ、逆境こそチャンスと考えている。「これまでの伝統とブランドで、残すべきところと改善すべきところを見極めたい。厳しい状況を経験しているからこそ、立ち直ればさらにいい企業風土ができる」と強調した。【辻本貴洋】

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 ■人物略歴

 ◇ながた・よりこ

 上智大学外国語学部フランス語学科卒。75年JALに入社し、客室乗務員として勤務。国際フライト旅客部長などを経て4月から、執行役員客室本部副本部長・客室乗員サポート部長に。母親と2人暮らし。55歳。

毎日新聞 2007年7月23日 東京朝刊

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