PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

静岡市の地域移行推進フォーラム

2011年01月21日 15時54分50秒 | PSWのお仕事

一昨日、静岡市の「地域移行推進フォーラム」に参加してきました。
「地域っていいね~地域移行を実践から考える」というテーマです。

会場は、東静岡駅のグランシップ。
一昨年、日本PSW協会の全国大会をやった会場です。

参加者は、講師とスタッフも入れると94名。
会場の定員いっぱいの盛況で、事前申込みの段階で受付中止せざるを得なかったとか。

半数は地域機関・行政機関のPSWたちでしたが、地域包括のケアマネジャーさんの姿も。
圏域内の病院から看護スタッフも多数来て、家族やピアの方もいらっしゃいました。



最初に、静岡圏域地域移行支援協議会会長の池上直美さんの挨拶。
清水駿府病院の院長さんで、同法人は地域活動支援センターなど色々運営しています。

第1部、僕が「地域移行支援の現在・過去・未来」と題して講演させてもらいました。
主に、病院内における退院・地域移行の取り組み例を紹介させて頂きました。

第2部「精神障害者の地域生活支援システム」を静岡まちともの大石信弘さんが講演。
かつての共同住居活動も踏まえ、地域移行支援事業に関する提言(案)を紹介しました。

次いで、静岡市保健所の大川恵さんが、「静岡圏域の取り組みの現状」を報告。
事業利用者の特徴や退院後の継続支援期間の課題などを報告してくれました。

参加者は、皆さん熱心にメモをとったり、頷いたり、真剣に聴き入ってくれました。
質疑応答では、地域移行後の継続支援時のリスクマネジメント等の意見も出ました。

時間切れで、議論が深める時間がなかったのが、ちょっと心残りです。
僕が、頂いた時間いっぱい(80分)、話し過ぎちゃいましたかね?



この国の長い負の遺産を返済するには、遅すぎた取り組みかも知れません。
入院患者の半数が65歳以上の高齢者に達している現状では、時間が限られています。

病院と地域のスタッフが一堂に会し認識と情報を共有する所から一歩が始まります。
イメージが共有できないと、共通の目標を打ち立てられませんから。

患者側の施設症を嘆くのではなく、病院職員が自らの施設症に病識を持つこと。
社会的入院者はいないと断定するのでなく、該当患者のハードルをもっと下げること。

患者と家族のできないことをあげつらうのではなく、できることを見つけていくこと。
社会資源の乏しさを嘆くのではなく、身近なリソースを発見しフル動員すること。

長期在院患者の退院・地域移行に、自分たちが何ができるか、考えること。
受け身で「条件が整う」ことを待っていても、やはり何も始まりません。

こうしたセミナーが人をつなぎ、地域の力を創っていく機会になればと思います。
ちびまる子のキャッチコピー通り「静岡市はいいねぇ」となることを期待しています。



夜、静岡駅1階の「大作」で、たくさんの地の物を頂き、美味しいお酒を飲みました。
黒おでん、桜エビの天ぷら、鯨ほか山盛り刺身、畳鰯、黒はんぺんのフライ、等々。

あわてて新幹線に飛び乗ったので、お土産のお茶を店に置いて来ちゃいました。
今日、ちゃんと大石さんが研究室まで届けてくれたので、ひと安心です。

会長の池上さん、県SW協会長の神田さん、仕掛け人の大石さん、県庁の鈴木さん、
司会をしてくれた村松さん、事務調整作業を一手に走り回って大忙しだった大澤さん、
懇親会の幹事までやってくれた大川さん、市の求人情報を送ってくれた原田さん…。

ほか皆々様、どうもたくさんお世話になり、ありがとうございました!
また、いずれお会いしましょう~!(^_^)/~


※静岡市で非常勤精神保健福祉相談員を募集してるそうです。
 給与はハッキリ言って低いですけど、素敵な仲間がいる職場ですよ~。


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平成22年度静岡市非常勤嘱託職員(精神保健福祉相談員)試験案内

1.職種・採用資格・採用予定人員
(1)職種:精神保健福祉相談員
(2)採用資格:①精神保健福祉士の資格を有する人、②大学において社会福祉に関する科目又は心理学の課程を修めて卒業した者、③保健師免許を有する人
(3)採用予定人員:1名
※次のうち、いずれかに該当する方は受験できません
(1) 地方公務員法第16条(ただし準禁治産者を含む)に該当する者
(2) 静岡市役所に非常勤嘱託職員(臨時職員、パートタイマーを含む)として平成23年度3月31日現在で通算勤務年数が5年未満の者。ただし通算勤務年数5年以上勤務した方でも、平成22年4月1日以降に静岡市役所に非常勤嘱託職員として勤務していないときには受験できます。

2.業務内容、勤務条件等
(1) 業務内容:精神保健福祉課相談支援担当業務(相談指導業務、各種申請受付業務等)
(2) 勤務時間等:1週間あたり週31時間
(3) 休日:土曜日、日曜日及び国民の祝日、並びに12月29日から翌年1月3日までの日(週4日勤務の場合:勤務を要しない日1日)
(4) 給与等
「静岡市非常勤嘱託職員の報酬、勤務時間その他の勤務条件に関する要綱」に基づく
報酬月額 151.600円 
通勤手当、時間外手当、期末勤勉手当の付加報酬を市基準に基づき別途支給。
(5) 任用期間:平成23年4月1日から平成24年3月31日
ただし、勤務成績が良好な場合に限り上記任用期間を延長することがあります。
(6) 保険等: 厚生年金保険、政府管掌健康保険、雇用保険に加入

3.試験の日時・会場・内容
日時:平成23年2月18日(金)
会場:城東保健福祉エリア 保健福祉複合棟 3階 第3研修室
内容:面接試験

4.受験手続き及び受付期間
(1)提出書類
1)静岡市非常勤嘱託職員(非常勤精神保健福祉相談員)試験申込書(指定の用紙)
※指定用紙は、保健所精神保健福祉課にあります。
2)履歴書:1)の裏面
3)免許証(精神保健福祉士、保健師)の写し
※大学又は大学院で社会福祉に関する科目又は心理学の課程を修めて卒業した者として応募する場合は、大学又は大学院の成績証明書
(2)受付期間:平成23年1月17日(月)から2月10日(木)
8時30分から17時 00分まで(土・日曜日及び祝日は除く。)
(3)申込先:静岡市保健所 精神保健福祉課
申込方法:必要書類を精神保健福祉課に提出
(郵送の場合は、2月10日必着) ※提出された書類は返却しません

5.選考結果通知 :採用不採用にかかわらず平成23年2月中に通知します

6.お問い合わせ
静岡市保健所 精神保健福祉課 企画担当
〒420-0846  静岡市葵区城東町24番1号 電話054-249-3179
※申込み後に、面接を受ける事ができなくなったり、申し込みを取り下げる場合は、すみやかに上記に連絡してください。