森井教授のインターネット講座(神戸大学大学院工学研究科教授 森井昌克)

1996年から2009年3月まで朝日新聞に連載してました森井教授のインターネット講座のネット版(もどき)です。

毎日新聞にコメント

2005年10月04日 09時05分33秒 | Weblog
殺人請負サイト、つまり消防署勤務の女性が「駆込寺総合調査事務所」というWEBサイトに殺人を依頼し、そのサイトの関係者が結果的にお金をだまし取った事件ですが、サイトの管理人も逮捕されました。この件で毎日新聞からコメントを求められたわけですが、サイトの管理人ということで逮捕されたというわけではありません。明らかに殺人依頼の仲立ち、あるいは一般に犯罪行為の仲立ちをしていれば、犯罪になる(犯罪の共謀で)でしょう。さらに一般のサイトの管理者はそのサイトの業務に関わっているのが通常ですから、十分高い確率で逮捕されるでしょう。しかし、単に、一般的な情報の仲立ちをしていただけで検挙されることはないはずです。

今回のコメントですが、なかなか短いコメントで表しがたかったのですが、要はサイト自体を取り締まる(消滅させる)ことは困難だということです。また、検閲のようなことを行って、権力の側から排除する方法もありますが、それは危険です。このようなサイトは「闇サイト」と呼ばれるようですが、本当に闇サイトになってしまいます。プロバイダが努力するというのも実際には難しいでしょう。しかし、少なくとも国内のインターネット事業者が何らかの規範を作る必要はあるのでは、と思います。

毎日新聞のコメント